建設省河川局海岸・防災課のまとめ(平成12年11月30日現在)によると、平成12年の全国の発生災害は、約17,400箇所、約3,130億円の被害報告となっている。
昨年より箇所で約23,400箇所、報告額で3,019億円減少している。主な災害別でみると、地震関係で890箇所、約454億円(三宅島噴火を含む)、豪雨関係で約10,580箇所、約1,460億円、梅雨前線豪雨関係で約2,500箇所、約310億円、台風関係で約2,030箇所、約359億円、その他火山噴火関係を含めて144箇所、約145億円となっている。
平成12年災害の特徴として、有珠山噴火、三宅島噴火及び神津島・新島近海地震等、鳥取県西部地震による被害が発生した。また、台風及び秋雨前線については、名古屋地方気象台観測開始以来の雨量を記録するなどの豪雨に見舞われ、堤防決壊等の被害が生じた。
主な被害は、以下のとおりである。
(1) 有珠山噴火
| 3月31日に始まった噴火は、北海道虻田町、壮瞥町等の約1万7,000人の住民が避難、火山灰、泥流等による被害発生 |
(2) 三宅島噴火及び神津島・新島近海地震等
| 6月26日から始まった三宅島の火山活動は、7月1日神津島で「震度6弱」の地震、7月14日三宅島噴火、7月15日新島で「震度6弱」、7月30日三宅島で「震度6弱」の地震が発生した。
このことによって、三宅島、神津島、新島に被害発生。現在、三宅島の全住民が避難している。 |
(3) 東海豪雨
| 9月11日から12日にかけて、台風14号及び秋雨前線の影響で、愛知県、岐阜県、三重県を中心に被害発生 |
(4) 鳥取県西部地震
| 10月6日に鳥取県西部地方で、「震度6強」の地震が発生し、米子市、境港市、西伯町、日野町、溝口町、会見町等で被害発生
また、島根県、岡山県、香川県でも「震度5強」の地震を観測した。 |
今回の災害に対して、全建会員をはじめ災害復旧に携われた各地の担当者に感謝するとともに、早期の復旧を願うものである。
全建としても、被災地区の建設関係職員の労をねぎらうため、「災害見舞金」制度に基づき、火山噴火及び大震災による異常事態の発生と公共土木施設被害額が75億円以上の場合について該当協会に見舞いを行うこととしている。
なお、有珠山噴火関係で、北海道開発局協会・北海道協会、三宅島噴火関係で、東京都協会、鳥取県西部地震関係で、鳥取県協会に対しそれぞれ見舞金をおくった。
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