建築施工管理技士
１．
建築施工管理技術検定
建築施工管理技術検定は、建設業法 第27条に基づき、施工技術の向上を図るため、建築の施工に従事し又は、従事しようとする者について行われるもので、１級、２級があり、四肢択一式の学科試験と記述式の実地試験により行われます。
また、２級の検定は、「建築」、「駆体」、「仕上げ」の種別に細分されて行われます。
この試験においては、工事の施工に当たり、工程管理、品質管理、安全管理及びコスト管理を適格に行うために必要な知識並びにそのために必要な建築学、法規等についての知識が問われます。
２．
資格の効用
建築施工管理技術検定合格者は、「１級（又は２級）建築施工管理技士」と称することができ、建設業の許可基準の１つである営業所ごとに置くべき専任の技術者や、工事現場に置くべき主任技術者又は、監理技術者としての要件を備えることになります。
３．
受験資格
受験資格は表−１、表−２のとおりです
表−１ １級建築施工管理技術検定試験
表−２ ２級建築施工管理技術検定試験
４．
試験実施機関
試験は、(財)建設業振興基金が実施しており、合格者は、所定の手続きを行うことにより国土交通大臣から「１級（又は２級）建築施工管理技士」と称することを認める技術検定合格証明書を交付されます。
５．
試験の実施
建築施工管理技術検定試験は、例年、次のように実施されています。
(1)
日程
１級
学科試験
申込受付期間
２月中旬
試験日
６月上旬
合格発表
７月下旬
実地試験
申込受付期間
７月下旬
試験日
10月下旬
合格発表
翌２月上旬
２級
(学科・実地)
申込受付期間
７月下旬
試験日
１１月上旬
合格発表
翌２月上旬
(2)
試験地（１級・２級）
札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇
６．
二級建築施工管理技術研修
上記の試験制度以外に２級については、２級建築施工管理技術研修の受講による資格取得の制度があります。
これは建設現場の施工管理に充分な能力を有し、現に指導監督的な業務に携わっているものの、試験による資格取得になじまない方を対象に行われるもので、４日間の研修を受講し、最終日の終了試験に合格した方は、試験実施機関に申請することにより、２級の学科試験及び実地試験のすべてが免除されるというものです。
なお、この研修は、検定試験と同様に(財)建設業振興基金が実施しており、平成６年度から平成１４年度にかけて実施されます。
７．
問い合わせ先
(1)
試験、研修
(財)建設業振興基金
東京都港区虎ノ門４−２−１２
電話 03−5473−1581
http://www.kensetsu-kikin.or.jp/
(2)
合格証明書交付
国土交通省 総合政策局 建設業課
東京都千代田区霞が関２−１−３
電話 03−5253−8278
８．
参考
これまでの１級建築施工管理技術検定試験では、おおよそ次のような事項に関しての問題が出題されています。
なお、平成13年度 １級建築施工管理技術検定の学科試験及びその他の詳細については、(財)建設業振興基金のホームページで公開されています。
(1)
建築学
計画・言論(換気、伝達、日照他)
一般構造(鉄筋コンクリート構造他)
構造力学(構造力学、荷重・外力他)
建築材料(木材、セメント他)
(2)
共通
土木等(土木工事、測量、植栽)
電気設備(電力設備、受変電設備他)
機械設備(給排水設備、衛生設備他)
設計関係(表示記号等、設計図書)
契約関係(工事標準契約約款他)
(3)
駆体施工
地盤調査(土質調査、載荷試験)
仮設工事(仮設物・通路・構台他)
土工事(土工事、山留め工事)
地業工事(既製コンクリート杭他)
鉄筋工事(加工・組立、ガス圧接他)
型枠工事(型枠の構造計算他)
コンクリート工事(調合、製造他)
鉄骨工事(工作・組立、溶接他)
ALC・ブロック(補強CB、ALC)
建設機械(クレーン)
(4)
仕上施工
防水工事(アスファルト防水他)
石工事(石張り)
タイル工事(タイル張り他)
屋根工事(長尺亜鉛鉄板ぶき他)
金属工事(表面処理、ろう付け他)
左官工事(モルタル塗り他)
建具工事(一般事項・性能他)
塗装工事(素地ごしらえ、塗装)
内装工事(ビニル床タイル他)
(5)
施工管理法
施工計画(事前調査、仮設計画他)
工程管理(基礎的知識、工程計画他)
品質管理(基礎理論、試験検査等他)
安全管理(安全管理体制他)
(6)
法規
建築基準法(総則、建築物の敷地他)
建設業法(建設業の許可他)
労働基準法(労働契約、労働時間他)
労働安全衛生法(労働安全衛生管理体制、その他管理他)
その他法律(都市計画法、消防法他)
