■平成27年度 全建賞 |
■平成27年度全建賞の審査を終えて (審査委員長 : 筑波大学システム情報系社会工学域 教授 石田 東生) |
全建賞を授賞された団体各位に心よりお慶びを申しあげます。
全建賞は、我が国の建設技術の発展に寄与することを目的に昭和28年に設けられ、昭和29年に第1回表彰が行われた歴史と伝統ある賞です。今回の表彰で63回を数え、これまでに2,404事業が授賞しています。いずれの事業も、人々の暮らしを豊かにし経済活動の礎になるなど、日本を支えてきたものです。 今回は、東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠を含め、8部門318事業の応募がありました。自然災害の激化や社会資本施設老朽化等の建設技術者をとりまく環境、公共事業に携わる技術者の減少、また技術の継承等の課題を抱える建設行政ですが、このように多くの応募がなされることはたいへん望ましいことであると感じています。社会の発展と公共の福祉に貢献しようと、誇りを持って事業に取り組んでいる多く技術者が全国にいる証しであると思うからです。 さて、平成27年度全建賞の審査ですが、賞が決定されるまでには幾多のステップを踏みました。 予備審査委員会では、審査の基準や審査方法を委員間で確認した上で、部門ごとに予備審査を行い、審査を通過した事業には、それぞれ事業の特徴、特出した効果、その他の特記事項に関するコメントが付けられました。審査委員は、地方協会からの推薦書とこのコメントを合わせて審査を行っています。 また、審査委員会では活発な意見交換を行いました。例えば、「ストック効果が注目されるのは当然ですが、ストック効果だけでなく技術的な設計、施工等の評価も推薦書に記載すべきと感じる。」、「凝ったデザインのものもあるが表面をあまり飾らないほうがよい。より本質的な部分で勝負をすべき。」、「今回テックフォース活動が2協会から推薦されたが、重要な事業なので、一本にまとめられなかったか。」、或いは「社会資本施設の整備、活用に直接関わらないテックフォース活動は、別に賞の対象として取り上げたらどうだ。」などの意見が出されました。 また、受賞候補となった事業と次点となった事業の評価については、予備審査委員も加わり、さらに活発な議論がなされました。 ことに、「ソフト面に秀でた事業」として候補に挙がった事業では、委員全員の評価が一致しているわけではありません。委員会で議論をし、最終的に委員全員の合意のもと、今回の授賞事業を決定しました。 授賞に至らなかった事業も含め、応募事業はそれぞれ整備の効果はもちろん、技術的に様々な工夫や地域住民との連携など、高い評価を得られるものばかりです。その中で、全建賞を授賞された事業は特に優れた模範となるものです。 会員の皆様におかれましては、これらの模範を参考にしながら、これまで培われた技術を基礎として、一層の発展を図られますよう期待をしております。 結びに、審査に当りましてお忙しい中にも関わりませず、誠心誠意ご熱心に審査をいただきました審査委員の皆様、全国から推薦のあった318事業の予備審査を行っていただきました予備審査委員と幹事の皆様に厚くお礼申しあげます。 |
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全建賞審査委員会 平成28年5月10日現在 | |||||||||||||||||||||||||||
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就任順(行政職除く) (総 数 8 名) |
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全建賞予備審査委員会 平成28年5月10日現在 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(総 数 14 名) |
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全建賞予備審査委員会幹事 平成28年5月10日現在 | |||||||||||||||||||||||||||
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(総 数 8 名) |
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■平成27年度全建賞受賞事業(全60事業) |
道路 | 河川 | 都市 | 住宅 | 建築 | 港湾 | 鉄道 | 調査研究等 |
【道路部門】 16事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
一般国道121号 会津縦貫北道路 | 国土交通省東北地方整備局郡山国道事務所 |
主要地方道盛岡停車場線 開運橋塗替塗装事業 | 岩手県盛岡広域振興局土木部 |
一般国道19号信州新町新町歩道整備 | 国土交通省関東地方整備局長野国道事務所 長野市信州新町支所 |
首都圏中央連絡自動車道 桶川北本IC〜白岡菖蒲IC間の建設事業 | 国土交通省関東地方整備局大宮国道事務所 東日本高速道路株式会社関東支社 さいたま工事事務所 |
新馬込橋架替工事 | 東京都大田区 |
東京都市計画道路都市高速道路中央環状品川線整備事業 | 東京都第二建設事務所 首都高速道路株式会社東京建設局 |
板橋宿不動通り商店街電線共同溝整備事業 | 東京都板橋区 |
道路を賢く使う取組み 〜海老名JCTの渋滞解消〜 | 中日本高速道路株式会社東京支社 保全・サービス事業部交通技術チーム 中日本高速道路株式会社東京支社厚木工事事務所 中日本高速道路株式会社東京支社横浜保全サービスセンター |
七尾氷見道路の開通イベントから1周年記念事業までの取組 | 国土交通省北陸地方整備局 富山河川国道事務所 国土交通省北陸地方整備局金沢河川国道事務所 |
緊急輸送道路における亜炭鉱廃坑の路面陥没対策事業 | 岐阜県県土整備部道路維持課 岐阜県可茂土木事務所 |
京都縦貫自動車道(丹波綾部道路)建設事業 | 国土交通省近畿地方整備局 福知山河川国道事務所 京都府道路公社 |
倉敷大橋建設事業 | 倉敷市 |
一般県道川内大代線「加賀須野橋」架替事業 | 徳島県県土整備部東部県土整備局 |
ながさき女神大橋の体験型観光 | 長崎県土木部道路建設課 |
武家屋敷通りの安全・安心な通学路づくり | 長崎県五島振興局 |
道路改築事業(小谷拡幅:丸尾滝橋) | 鹿児島県姶良・伊佐地域振興局 |
【河川部門】 19事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
忠別川河川空間整備事業(北彩都あさひかわ) | 国土交通省北海道開発局旭川開発建設部 旭川市 |
八幡平山系供養佛地区災害復旧工事 | 国土交通省東北地方整備局 湯沢河川国道事務所 |
黒谷川 河川災害復旧助成事業 | 福島県南会津建設事務所 |
小松川地区高規格堤防整備事業 | 国土交通省関東地方整備局 荒川下流河川事務所 |
鬼怒川の堤防決壊箇所における緊急復旧工事 | 国土交通省関東地方整備局河川部 国土交通省関東地方整備局下館河川事務所 |
箱根山火山噴火におけるドローンを用いた土石流発生可能性調査 | 国土交通省関東地方整備局河川部 国土交通省関東地方整備局 富士川砂防事務所 |
隅田川テラス(厩橋から蔵前橋区間右岸)の修景及び照明施設の整備 | 東京都江東治水事務所 |
都営住宅跡地を活用した調節池整備及びその上部を利用した公園整備 〜「妙正寺川鷺宮調節池」(東京都)及び「白鷺せせらぎ公園」(中野区)〜 | 東京都第三建設事務所 東京都中野区 |
生物多様性に配慮した雨水調整池ビオトープ維持管理手法検討 | 横浜市 |
武蔵水路改築事業 | 独立行政法人水資源機構 |
鎌倉沢川災害復旧事業 | 新潟県南魚沼地域振興局地域整備部 |
二級河川犀川広域河川改修事業(緊急対策特定区間 上流工区) | 石川県県央土木総合事務所 |
「糸貫川 清流平和公園」かわまちづくり支援制度 | 岐阜県岐阜土木事務所 岐阜県北方町 |
二級河川下り松川「水辺の緑の回廊」の市民協働による植樹から管理手法の確立まで | 愛知県知立建設事務所河川整備課 愛知県知立建設事務所維持管理課 |
上野遊水地事業 | 国土交通省近畿地方整備局 木津川上流河川事務所 |
情報基盤整備事業 〜土砂災害危険度情報のテレビのデータ放送での公開に関する取組〜 | 広島県土木建築局砂防課 |
直轄高知海岸 新居工区 堤防耐震・液状化対策事業 | 国土交通省四国地方整備局 高知河川国道事務所 |
白川熊本市街部河川改修事業(緑の区間) | 国土交通省九州地方整備局 熊本河川国道事務所 |
渡地区浸水被害軽減対策(導流堤) | 国土交通省九州地方整備局 八代河川国道事務所 |
【都市部門】 12事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
西徳第二公園改修整備事業 | 東京都板橋区 |
JR中央本線(三鷹駅〜立川駅間)他連続立体交差事業 | 東京都建設局 |
第二溜池幹線関連事業の取組み 〜首都中枢部における浸水被害を軽減し、皇居内濠の水質改善に寄与する都心の地下深くにある最大級の下水道施設〜 | 東京都下水道局第二基幹施設再構築事務所 東京都下水道局中部下水道事務所 |
長距離路線における非開削工法(SDF工法)の実施について(大田区羽田線) | 東京都水道局西部建設事務所 |
新港横戸町線整備事業 | 千葉市 |
長野駅善光寺口駅前広場整備事業 | 長野市都市整備部都市計画課 |
路面電車南北接続第1期事業 | 富山市 |
第32回全国都市緑化あいちフェア 〜花と緑の夢あいち2015〜 | 愛知県建設部公園緑地課 全国都市緑化フェア推進室 |
河川事業と下水道事業の一体的整備による治水効果の発現 〜寝屋川北部地下河川と太平立坑関連増補幹線の一体供用〜 | 大阪府東部流域下水道事務所 大阪府寝屋川水系改修工営所 |
大規模公園における新たな参画手法の検討 | 大阪府岸和田土木事務所 |
沼田川工業用水道事業 尾道ライン管路更新工事 | 広島県企業局広島水道事務所 |
新白島駅整備事業 | 広島市道路交通局都市交通部 |
【住宅部門】 1事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
真庭市CLT市営住宅建設事業(CLT建築の普及促進) | 真庭市建設部都市住宅課 岡山県土木部都市局建築営繕課 |
【建築部門】 3事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
山形市児童遊戯施設整備事業(べにっこひろば) | 山形市 |
旧英国大使館別荘建物復元工事 | 栃木県県土整備部建築課 |
新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院建設事業 | 新潟県土木部都市局営繕課 |
【港湾部門】 7事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
苫小牧港西港区−9m耐震強化岸壁整備事業 | 国土交通省北海道開発局 室蘭開発建設部苫小牧港湾事務所 |
輪島港マリンタウンプロジェクト | 石川県奥能登土木総合事務所 石川県輪島市 |
環境に配慮した広島港LNG船ターミナル整備 | 国土交通省中国地方整備局 広島港湾・空港整備事務所 |
徳島小松島港沖洲(外)地区複合一貫輸送ターミナル整備事業 | 国土交通省四国地方整備局 小松島港湾・空港整備事務所 徳島県 |
災害への備え 鹿児島港初の耐震岸壁を備えた 〜鹿児島港 新港区 複合一貫輸送ターミナル改良事業〜 | 国土交通省九州地方整備局 鹿児島港湾・空港整備事務所 鹿児島県鹿児島地域振興局建設部鹿児島県土木部建築課営繕室 |
フロンティア漁場整備事業(五島西方沖地区マウンド礁) | 水産庁漁港漁場整備部整備課 |
重要港湾油津港 大型クルーズ船誘致環境整備事業 | 宮崎県油津港湾事務所 |
【鉄道部門】 1事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
信越本線移設事業〜新幹線新駅周辺整備〜 | 上越市 |
【調査研究等部門】 1事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
『現場の教科書』の発刊 | 栃木県県土整備部技術管理課 |
■平成27年度全建賞受賞事業 《東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠》(全12事業) |
道路 | 都市 | 住宅 | 建築 | 港湾 |
【道路部門】《東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠》 2事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
三陸沿岸道路 吉浜道路 | 国土交通省東北地方整備局 南三陸国道事務所 |
一般県道石巻女川インター線整備事業 | 国土交通省東北地方整備局 仙台河川国道事務所 宮城県土木部道路課宮城県東部土木事務所 |
【都市部門】《東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠》 1事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
田老地区復興まちづくり整備事業 | 宮古市 独立行政法人都市再生機構 岩手震災復興支援本部市街地整備部 |
【住宅部門】《東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠》 5事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
福島県復興公営住宅整備工事(富田団地1号棟) | 福島県県中建設事務所 |
岩手県大槌町大ケ口地区における災害公営住宅の整備 | 大槌町 独立行政法人都市再生機構 東日本賃貸住宅本部 独立行政法人都市再生機構岩手震災復興支援本部 |
大船渡市災害公営住宅整備地区における入居者交流会および地元小中学生とのふれあいイベントを通したコミュニティ形成支援の実施 | 大船渡市 国立大学法人岩手大学 独立行政法人都市再生機構 岩手震災復興支援本部 |
塩竈市浦戸諸島における災害公営住宅建設工事 | 塩竈市 独立行政法人都市再生機構 宮城・福島震災復興支援本部住宅整備部 |
災害公営住宅整備事業 | 福島県いわき市 |
【建築部門】《東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠》 2事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
石巻港湾合同庁舎整備事業 | 国土交通省東北地方整備局営繕部 石巻市 |
国見町庁舎建築事業 | 国見町 |
【港湾部門】《東日本大震災に係る復旧・復興事業特別枠》 2事業 | UP ▲ |
事 業 の 名 称 | 実 施 機 関 |
石巻市水産物地方卸売市場石巻売場建設事業 | 宮城県石巻市 |
女川湾口防波堤災害復旧事業 | 宮城県土木部港湾課 宮城県石巻港湾事務所 宮城県農林水産部漁港復興推進室 宮城県東部地方振興事務所水産漁港部 |
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