公共工事に係る行政事務に関する質問

Q70 工事現場の看板について
(H29. 1.23 UP)
ビルなどの建築工事現場では、建築確認の内容や労災保険に関する掲示をよく目にします。 一方、
道路などの工事現場には、工事名、工事期間、請負者や発注者などを記載した看板を目にします。
道路工事や建築工事など工事の種類に係わらない法律として建設業法がありますが、この法律では
工事現場の看板などに関してどのようになっているのでしょうか。
A70 建設業法には、「標識の掲示」 として第40条の規定があり、下記の参考にある内容となっています。
この第40条に関して、「建設業法解説 改訂11版 (建設業法研究会 編著) 大成出版社」 では、次の
ように解説されています。

 ※本条は、建設業者に対し、その店舗及び建設工事の現場ごとに、一定の標識を掲げるべきことを
   義務付けたものである。
 ※本条の違反については、罰則の適用がある。(建設業法第55条第3)

つまり、「一定の標識の掲示を義務づけたもので、違反は建設業法第55条第3号に基づく罰則の適用
がある。」 ということになります。
また、記載事項等に関しては、下記参考に示す建設業法施行規則第25条に記載があり、記載事項、
その様式と大きさを規定しています。

参考

 建設業法
  第40条 建設業者は、その店舗及び建設工事の現場ごとに、公衆の見易い場所に、国土交通省
    令の定めるところにより、許可を受けた別表第一の下欄の区分による建設業の名称、一般建設
    業又は特定建設業の別その他国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲げなければなら
    ない。
  第55条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の過料に処する。
    三 第四十条の規定による標識を掲げない者
   (一、二、四、五号は省略しました)

 建設業法施行規則
  第25条 法第四十条の規定により建設業者が掲げる標識の記載事項は、店舗にあつては第一号
    から第四号までに掲げる事項、建設工事の現場にあつては第一号から第五号までに掲げる事
    項とする。
    一 一般建設業又は特定建設業の別
    二 許可年月日、許可番号及び許可を受けた建設業
    三 商号又は名称
    四 代表者の氏名
    五 主任技術者又は監理技術者の氏名
  2   法第四十条の規定により建設業者が掲げる標識は店舗にあつては別記様式第二十八号、
    建設工事の現場にあっては別記様式第二十九号による。
    (様式第二九号は省略しました)

Q69 工事評定での 「地域貢献」 加点事例集の有無について
(H27. 5.19 UP)
工事完成検査評定における 「地域貢献」 に関し、加点事例集的な資料はあるのでしょうか。
A69 ご質問の事例集の有無に関する情報は、全建ではございませんでした。
国土交通省にも無いとのことです。
なお、国土交通省では 「工事はさまざまな状況の下で行われるものであるため、地域貢献は一律の
基準で評定するのではなく、それぞれの現場ごとに異なる社会的背景などを考慮しながらケースバイ
ケースで評価すべき性質のもの。」 という考えがあるとのことです。

Q68 公共工事請負契約約款第46条1項に示す履行遅滞の場合の損害金等について
(H26. 6.26 UP)
本市発注の建築工事において、資材手配の遅れ等、怠慢に起因する事由により工期内の完成が
見込めず、損害金の請求について検討しておりますが、当該工事に関連し別業者による別契約の
電気設備工事・機械設備工事についても、建築工事の遅れに起因し工期内の完成が見込めない
状況です。
この場合、建築・電気・機械各受注者の連帯責任とし、電気・機械の受注者にも損害金を請求する
べきでしょうか。
あるいは、約款第21条及び第2条に基づき電気・機械については、工期の延長を認めるべきでしょう
か。御教授願います。
併せて、損害金の算定方法(計算例)についても御教授願います。
A68 ○貴市における建築・電氣・機械設備工事の契約状況が分かりかねますので、建築工事に密接に
関連し、別事業者により電氣・機械工事が行われているものと推量し回答させて頂きます。また、
現時点(ご質問をいただいた時点)は、工期内であることとします。

○電氣設備工事、機械設備工事の請負者については、工事契約約款 第21条第1条の 「受注者の
責に帰すことができない事由により工期内に工事を完了することが出来ない場合」 に該当すると思
われますので工期延期を行い、延長された工期内で工事を完成していただくことになると考えます。
 このため、電氣設備工事、機械設備工事の請負者に対しては、契約約款 第46条 「履行延滞の
場合における損害賠償等」 の請求はできないものと思います。

○建築工事の請負者に対する 「履行延滞の場合における損害賠償額」 の計算方法は、以下のとお
りです。

契約約款第46条により
建築工事 (工事請負額−部分引き渡しを受けた部分に相応する請負金額) ×利率÷365日×
遅延日数=損害賠償額

なお、部分引き渡しの取扱は、契約約款第39条にあります。

Q67 工事成績評定について
工事成績評定要領が改定され、「高度技術」から「工事特性」へ変更になりました。
C長期工事における安全確保への対応について評価する場合、発注時点で長期工事 (設計工期
15ヶ月間等) と分かっている場合は評価してはいけないのでしょうか。 また、当初10ヶ月の工事を
想定し、変更事由が発生して15ヶ月間になった場合は評価するのでしょうか。
A67 工事評定の項目「工事特性」のC長期工事における安全確保への対応の件です。
これは、12月を超える工期で、事故がなく完成した工事の場合、加点がされることになっているもの
です。
機械的に、実際の工期が12ヶ月を超えていれば、評価対象になります。
お尋ねの長期工事 (設計工期15ヶ月間 等) や変更事由が発生して15ヶ月間になった場合で、
現場での工期が12ヶ月を超えていれば、評価対象になります。 もちろん無事故の場合です。

Q66 協会歩掛の使用について
(H25. 1.31 UP)
公共工事の積算において、使用したい工種の歩掛が、国土交通省等の標準歩掛や建設資料等に記
載がない場合には、その工種を使う業界団体が作成した『協会歩掛』を歩掛として使用することがあり
ます。 この 『協会歩掛』 を標準歩掛の代わりに使用する場合の注意点 (例、このような場合は使用で
き、このような場合は使用できない 等) があればご教授願います。
A66 全日本建設技術協会発行の 「平成21年改訂版わかりやすい土木工事積算」 の136頁に 「土木工事
標準歩掛の使用上の留意事項」 が記載されており、このDに 「現場条件が特殊な工事や新工法を
用いる工事等で施工方法を指定して発注する場合や、土木工事標準歩掛に設定されていない工種を
積算する場合、類似工種であるからといってむやみに標準歩掛を引用するのは避けなければならない。
この様な場合、標準歩掛の適用の可否について十分検討を行い、準用できない場合には見積もりに
よる等、施工実態にあった適切な積算に心がけなければならない。」 との記載があります。
従って、土木工事標準歩掛に設定されていない工種を積算する場合には、標準歩掛の適用の可否に
ついて十分検討を行い、準用できない場合には見積もり等により、積算をすることになります。

なお、「平成21年改訂版わかりやすい土木工事積算」 には、見積りによらず 『協会歩掛』 を使用する
場合について記載されておらず、『協会歩掛』 については基本的には使用しないで見積もり等により
積算されているのが実態と思われますが、『協会歩掛』 を使用する場合の注意点との質問ですので、
同書の記載内容の範囲内で考察すると、
 @見積り等を利用しない理由
 A土木工事共通仕様書やその他の公的施工基準との関連
 B市場価格の使用の可否
 C協会歩掛がどの様な調査・検討に基づいて策定されたか
等について精査してみる必要があると考えられます。

Q65 水路に転倒した個人財産である擁壁の撤去について
(H24. 8.15 UP)
梅雨前線豪雨により、個人宅地 (家は建っていない) の擁壁が転倒し、市の財産である法定外公共
物 (青線) の水路護岸を一部破損し、倒れたままになっている。 水路としての機能に支障があり、所
有者に撤去のお願いをしているが、道路等に降った雨水が溢れ宅地に流入したのも原因の1つであり、
水害であるため個人財産ではあるが、行政に撤去費用及び復旧費用の一部を負担して欲しいと主張
される。
個人財産であり、文書で撤去命令を行っていいのか、二次災害防止のため、緊急的に市で撤去すべ
きか 。御教示お願いします。
A65 具体的な現場状況が不明ですので、市道に接して水路があり、水路に接して擁壁により守られた、水
路より地番高の高い宅地があるとして考察します。
以下の考え方を一つの参考案として、現地の状況を詳細に検討のうえ管理者として実施方針を決定さ
れることお勧めします。

擁壁の転倒が、異常な天然気象により生じた災害に起因している場合、水路の機能を回復するため
必要な事業(擁壁の撤去、水路の復旧)については市の災害事業として市が実施する。
擁壁については個人財産であるとのことであり、基本的には所有者に復旧してもらう。
なお、採択要件を満たしているようでしたら災害復旧事業として申請することも検討してはどうかと考え
ます。

いずれにしても、水路としての機能に支障があるとのことであり、早期の機能回復が重要と思われます。

Q64 積算におけるスクラップ費の取扱いについて
(H24. 2.28 UP)
現場においてスクラップ(既設のガードレール等)の処分が必要になった場合、スクラップ処分費を通常 (コンクリートガラ等)の処分費と同様に考えた場合は、処分金額は直接工事費としてマイナス計上(処 分費は請負業者の収入)となり、共通仮説費、現場管理費、一般管理費の経費対象になります。
しかしながら、この様に考えた場合、スクラップ処分に係る経費がマイナス計上(業者負担)となること
から、スクラップ処分量(作業量)が多くなるほど経費が安くなるという事態が生じます。
このことを考慮すれば、スクラップ処分費は直接工事費に計上せず、工事価格から控除するほうが妥
当であると考えます。
上記のどちらが良いのか、又、それ以外の方法が良いのかご教授願います。
A64 工事現場で発生したスクラップについての間接工事費の取り扱いは、各発注機関において決められて
いると考えられますので、関係部署若しくは関係機関に相談されることをお勧めします。
なお、国発注の工事においては、工事現場で発生したスクラップについては現場発生品として監督員
に引き渡し別途売り払う手続きがとられているようです。
従って、この場合は直接工事費の中で差し引きして積算されることはないと考えられます。

Q63 高炉スラグ上の舗装構成について
(H23.11.24 UP)
道路改良工事で、設計CBR6%、舗装構成が、表層5cm・基層5cm、上層(M-30)15cm・下層(RC-40)
28cmで舗装を計画していたところ、現道から高炉スラグの路盤(厚さ30cm)が確認されたため、コスト
面からこの路盤を取り壊さずその上に舗装を行いたいと考えています。
その際に、高炉スラグ路盤は計画高から25cm下がりの箇所にあるため、表層・基層の下に15cmの
調整材(路盤)を設ける必要があります。この場合、調整材は砕石で良いでしょうか?
ちなみにTaは満足しており、現地縦断勾配は10%です。
A63 最初に、現道の高炉スラグの詳細を調査すべきと考えます。
高炉スラグ路盤の状況、延長、計画道路の横断面における位置等を調査する必要があります。
短区間での舗装構成の変更は、施工上も好ましくないと考えます。
舗装構成を変更するとした場合、高炉スラグ路盤の状況により下層路盤としての基準を満たせば、
高炉スラグ層を下層路盤と考え表層・基層下の15cmは上層路盤と考えることができます。
この場合、表層・基層下の15cmは上層路盤としての設計が必要です。
また、高炉スラグ路盤が上層路盤としての基準を満たし、その下部に基準を満たす下層路盤があれ
ば、舗装の設計を見直すこともできると考えます。 この場合、道路の縦断計画を見直すことになるか
もしれません。
なお、路床が良質な岩盤である時には、その面を路床面とし、不調整正等のため厚さ10cm以上の
貧配合コンクリート等を敷設して、その上に路盤・基層・表層などを設けることとされていますが、岩
盤部の延長が長くなるときは別途検討が必要と考えられます。

高炉スラグ路盤及びその下部の構造を、詳細に検討し発注機関として判断されることをお勧めします。

Q62 既設擁壁の取扱いについて
(H23.11.24 UP)
道路拡幅にあたり既設擁壁の横に盛土が必要になった場合に既設擁壁の取扱いについてご教授くだ
さい。
取り壊しに伴う道路の影響を考えると技術的に問題がなければ取り壊ししたくないのですが。
A62 既設の擁壁が拡幅後道路に構造的に影響を与えるかどうかについては、既設擁壁が拡幅後の道路
において横断的および縦断的にどの様な位置にあるのか、計画道路の盛土構造はどうか等により異
なり、一律には判断できません。
一般的には、現状のまま盛土する、擁壁を一部取り壊す、擁壁を全部取り壊す等種々の案が考えら
れ、具体的な図面等とともに関係機関にご相談されることをお勧めします。

Q61 構造物の基礎砕石について
(H23.11.24 UP)
重力擁壁に基礎砕石が、設計上20cmとなっているとこを、型枠組み立てが施工しやすいように、均し
コンクリート10cmと基礎砕石10cmとして、施工しても問題がないのか。
A61 土木構造物標準設計第2巻手引きによれば、「基礎材(切込み砕石、均しコンクリート等)は、基礎地
盤の状況、入手しやすい材料等によって変化するので明示していない。 従って使用者において別途
検討し、該当する箇所に材質、敷き厚、数量等を明記しておく必要がある。」 とされています。
従って、基礎材は基礎地盤の状況等現場状況に応じて検討する必要があると考えますが、土木構造
物標準設計を使用する重力式擁壁の基礎材としては、一般的には切込み砕石20cmを使用している
例が多いようです。

ご質問からは構造の詳細が不明ですが、設計時に想定した基礎底面と地盤との間の摩擦係数や、
施工時の地盤の乱れ等について検証してみる必要があると考えます。

いずれにしても、基礎地盤の状況等を十分勘案のうえ、発注者として判断されることをお勧めします。

Q60 再生資材を処分する場合の考え方
(H23.11.24 UP)
建設リサイクル法の施行以来、土木工事の様々な箇所で再生材を利用していますが、その再生資材
を掘削した場合は、その発生材は残土として再利用できるのでしょうか、
それとも産業廃棄物として処分しなければならないのでしょうか。
A60 特定建設資材に関する質問として考えます。
例えば、アスファルト・コンクリート塊については、破砕、選別、混合物除去、粒度調整等を行うことに
より、再生加熱アスファルト安定処理混合物及び表層基層用再生加熱アスファルト混合物として、道
路等の舗装の上層路盤材、基層用材料又は表層用材料として利用されます。また、再生骨材等とし
て、道路等の舗装の路盤材、建築物等の埋め戻し材又は基礎材等に利用されます。
この再生加熱アスファルト混合物等を再度利用できるかどうかは、アスファルト・コンクリート再生骨材
としての品質基準や、再生加熱アスファルト混合物としての基準を満たしているかどうかの状況による
と考えます。
不用となれば、産業廃棄物として適切に処理する必要があると考えます。

なお、市独自で制定した基準等があるかなどを調べてみる必要もあると思いますが、実施に当っては
「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」 の趣旨等を十分勘案のうえ、発注機関として適
切に処理されることをお勧めします。

Q59 建設資材を工事から購入に変更した場合の諸経費について
河川の矢板護岸を築造する工事において、当初は矢板を購入し設置して護岸を築造することとしてい
ましたが、諸般の事情で矢板の設置が出来なくなったため矢板を購入までにとどめ、後発工事でこの
矢板を支給し設置して護岸築造することとしました。
この場合、矢板購入費に関わる率計算の諸経費について、後発工事は矢板を支給材の取り扱いとし、
積算基準書に基づき共通仮設費、現場管理費を計上することになり、先行工事の変更においては、
共通仮設費、現場管理費は計上しないと思いますが、一般管理費を計上すべきか理由と併せてご教
授願います。
A59 発注後に変更契約するケースとして考察します。

最初に材料購入までとする理由の整理が必要と考えますが、基本的には先行工事と後発工事の設
計額が当初設計の額を超えないことが必要と考えます。
従って、先発工事に計上する間接費と一般管理費については、後発工事に計上する間接工事費と一
般管理費を、当初設計の計上額から差し引いた額となると思われます。
後発工事についてですが、一般的には支給品については共通仮設費と現場管理費の対象額とし一
般管理費の対象額とはしないこととなります。

実際の設計に当っては、当初設計の内容や工事の具体的な進捗状況など詳細に検討し、発注者とし
て判断されることをお勧めします。

Q58 積算歩掛(大型ブレーカ掘削TとUの使い分け)について
(H23. 8.22 UP)
新設道路の側溝 (400×400) の床堀で軟岩の部分があるのですが、床堀の歩掛について、土木工
事積算基準書の大型ブレーカ掘削Tを使うか、Uを使うか迷っています。
基準書にはTは「掘削箇所に大型ブレーカが入り作業できる場合」 Uは「床堀作業で掘削箇所に大
型ブレーカが入れない場合」 とあります。
床堀箇所の幅は1mくらいだと思うのですが、その幅に大型ブレーカが入るか入らないかという解釈で
よいのでしょうか? そうなるとUということになるのでしょうか?
A58 国土交通省土木工事積算基準の ―27― (2・B・1)頁の B機械土工 (岩石) に記載されている掘削
法選定フローにより、オープンカット (切り取り面が水平もしくは緩傾斜をなすように施工できる場合で
切り取り幅5m以上かつ延長20m以上を標準とする) 個所の岩の掘削にあたっては、リッパ掘削か大
型ブレーカ掘削か火薬併用リッパ掘削が、片切個所の岩の掘削にあたっては、人力併用機械掘削か
火薬併用機械掘削が適用されることとなります。
一方、同基準の ―31― (2・B・5)頁の記載によれば、ご指摘の如く 「大型ブレーカ(T)は、掘削箇
所に大型ブレーカが入り作業できる場合に適用する」 となっており、また 「大型ブレーカ(U)は、床
掘作業で掘削箇所に大型ブレーカが入れない場合で、掘削箇所の外から作業する場合に適用する」
となっています。
以上のことから、オープンカット箇所の側溝工事等は大型ブレーカ(T)によることとなると思われます
が、国土交通省土木工事積算基準については国土交通省の担当機関が多くの施工実績や参考資
料等を収集し策定しており、その適用に当たっての疑問点については詳細な施工計画等を明示の上、
担当部署に問い合わされるようお勧めします。

Q57 雨水について
(H23. 8.22 UP)
全体延長1q以上、W=4.8m, H=2.0mで開水路を計画断面としている雨水幹線の実施設計にあたり、
道路横断部 (L=5m程度) について、ボックスカルバートにしようかと検討しております。
通常流量計算を行う場合、開渠は8割水深、矩形渠は9割水深、管渠は10割水深で計算を行ってい
ると思いますが、その考え方を今回の設計にあてはめた場合、ボックスカルバートの断面については、
開渠部分よりも断面を小さくする必要があるのでしょうか。ご教授願います。
A57 下水道の設計にかかわる質問として、考察します。
下水道の各種技術基準では、開渠断面は8割水深、矩形渠は9割水深として流下能力を求め、水路
断面を計画しています。
ご質問の開渠断面形状は W=4.8m, H=2.0mとのことですが、断面形状が @矩形(直壁)の場合と
A台形(傾斜護岸)の場合では異なった取り扱いが必要です。

@矩形の場合
 水路幅を同じとすることで、断面の高さ0.1H分は小さくすることが出来ます(図−1)。

A台形の場合
 ボックスカルバートの水路幅をどのように設定するかで変ってきますが、開渠部とボックッスカルバー
 ト部で断面が不連続になる場合は、等流計算のみでなく不等流計算により水位線を求め、開渠断面
 部で8割水深、ボックスカルバート部で9割水深に収まっているかを確認する必要があります。
 ご質問では「開渠部分よりも断面を小さくする必要があるか」ということですので、上記のようなことを
 考慮し、水路全線に渡り余裕高を確認すれば小さい断面を採用しても問題ないと考えます。
 
                     図−1

 なお、排水設備関係の基準については、それぞれの市において整備していることと思われますので、
 市の基準と整合を図り検討を進めることをお勧めします。

 また、道路横断排水カルバートとしての検討や、河川関係への配慮が別途必要と思われます。

Q56 官民境界の明示について<
(H23. 8.22 UP)
陸域民地の方が 、所有する土地(山林)を開発するにあたり 公有水面との境界線に構造物を設置し
たい意向で、 官民境界の立会いを求められました。 そこで 、事前に春分 ・ 秋分の最大満潮時の水
際線を開発される方が現地に明示してもらいたい と話したところ、 水域の管理者側で官地境界線を
明示して欲しいと言われました。 官民境界の明示作業は、どちらが行うべきか教えて下さい。
A56 御質問からは現状の詳細が不明ですが、 一般的には最初に公共用地と私有地との境界を、 開発者
と海岸管理者側担当者の両者が立ち会いの上、 確認することが必要と考えます。

Q55 占用物の掘削埋め戻し材について
(H23. 8. 9 UP)
道路占用者である、ガス会社から占用物掘削後の堀山の埋め戻しについて、発生土の使用を求めら
れていますが、現在は下水道設計指針等により管上30cmまで砂埋め(再生材)で指導しております。
しかしながら他のガス会社等に確認したところ、東京都の市町村においても発生土の利用を許可して
いるとお聞きしております。 市としては、ガス会社だけを特別扱いはできず、他の占用者(水道・下水
道・電気)にも同等の指導をすべきと考えておりまが、基本的な考えと全国的傾向等があれば教えて
いただきたいと思います。
A55 平成19年3月30日付け事務連絡の、国土交通省 道路局 路政課 道路利用調整室 課長補佐通知
「道路の占用に関する工事により発生した掘削土砂の取扱いについて」を紹介して、回答に代えます。
通知は以下のとおりです。

道路の占用に関する工事により発生した掘削土砂 (以下 「掘削土砂」 という) の取扱いについては、
道路法施行令第15条第2号の規定により、 「占用のために掘削した土砂をそのまま埋め戻すことが
不適当である場合においては、土砂の補充又は入換えを行った後に埋め戻すこと」 とされている。
今年度における規制改革要望の中で、掘削土砂の取扱いに関し、道路管理者が占用者に対して、
一律に土砂の補充又は入換えを行った後に埋め戻す取扱いとしている場合があることから、交通荷
重による沈下の恐れがないと思料される歩道等においては、掘削土砂の埋め戻しを承認してもらい
たい旨要望がなされたところである。
掘削土砂については、土質特性に留意して適切な土質改良を行う場合がある場合や、埋め戻し箇所
によっては十分な締め固めを行うことが困難な場合があるなど、歩道であっても、そのまま埋め戻すこ
とが不適当な場合もあるが、 どの様な場合にも一律に土砂の入換え等を行った後に埋め戻す取扱い
とすることは同号の趣旨とするところではない。
このため、道路の構造を保全し、交通の危険を防止するなどの観点から、掘削土砂をそのまま埋め戻
すことが不適当であると道路管理者が個別に判断する場合に限り、土砂の補充又は入換えを行った
後に埋め戻す取扱いとするとともに、その運用が不明瞭とならないよう各地方整備局道路部路政課長
等あて通知したところであるので、貴職におかれても、適切に取り扱われるよう配慮願いたい。
なお、都道府県におかれては、貴管内道路管理者(指定市を除く)に対しても、この旨周知願いたい。

Q54 見積価格に対する異常値の範囲について
(H23. 7. 5 UP)
材料価格や業務歩掛に関して、調査価格等がない場合には、積算基準においては、見積を徴収し、
そのうちの異常値を除いた最低価格や最低歩掛を採用することになっていますが、異常値の考え方
(範囲)が示されておりません。一般的に異常値とはどの範囲にある数値を指すのでしょうか。
A54 平成21年改訂版 「わかりやすい土木工事積算」 (発行 (社) 全日本建設技術協会) の1.4.2直接工
事費の (1) 材料費の項 (66ページ) に、「見積書を徴収する場合は、形状寸法、品質、規格、数量、
納入時期及び納入場所等の条件を提示し見積もり依頼を行い、原則として3社以上から徴収する。
価格の決定方法は、異常値を排除し平均値とする。ただし、見積書の数が多い場合は最頻度価格を
採用する。」 と記載されています。
従って、材料単価を見積もりにより決定する場合は、@異常値を排除し平均値とする、A見積書の数
が多い場合は最頻度価格を採用する、ことにより価格を決定するのが標準的であると考えられます。

幾つかの自治体の実施例を調べてみたところ、@異常値を排除し平均値とする、A異常値を排除した
最低価格とする、ことにより価格を決定するなどの幾つかの例がありました。
また、異常値の考え方についても、@平均値を中心に±数十パーセントの範囲を越えるもの、A隣り
合う数値で一定程度以上の乖離があるもの、を異常値とするなどの例がありました。
異常値及びその排除の考え方については、発注者が諸状況を勘案のうえ、適切に決定していくことが
必要と思われます。

Q53 駅前広場の舗装設計について
道路の舗装設計は、「舗装設計便覧」「舗装設計施工指針」「舗装施工便覧」により行っております。
しかし、前三冊には、駅前広場の舗装設計には触れている項目はないかと思います。
駅は、交通の結節を担っており、バスの乗り入れが頻繁に行われるため、わだち掘れ等のアスファルト
の変状も発生する場合があります。その対策のため、半たわみ性舗装は効果的と考えられますが、そ
の施工費も多額を要します。
通常のバスベイは、道路本線の舗装構成と同様の断面で対応されているかと思います。
ついては、駅前広場の舗装設計は、どのような考え方でどのような基準により設計を行ったらよいのか
お伺いします。
A53 2〜3の実施例について、調べてみました。
その結果、駅前広場の舗装の設計に当たっては「舗装設計便覧」や「舗装設計施工指針」を基準として
使用していました。
なお、実際の駅前広場の設計にあたっては、各種条件を十分検討の上、所要の機能を確保するようお
勧めします。

Q52 道路敷地の登記事務の除雪ステーション等の地目の扱い
道路敷地は、「公衆用道路」として供用開始後、地目変更をすることになっていますが、除雪ステーショ
ンや道の駅のトイレ、特殊車両の取り締まり基地の建物の敷地は「宅地」として扱うべきなのかご教授
をお願いします。
A52 地目の認定に関しては、不動産登記事務取扱手続準則第69条にそれぞれ具体的な敷地の地目が記
載されていますが、ご質問の除雪ステーション等については記載がありません。 ただし、同第69条の
(7)に 「遊園地、運動場、ゴルフ場又は飛行場において、一部に建物がある場合でも、建物敷地以外
の土地の利用を主とし、建物はその付随的なものに過ぎないと認められるときは、その全部を一団とし
て雑種地とする。 ・・・・・・・・・・・・・。 」 との記述があります。
また、事例として道の駅のトイレについて実態を2〜3調べてみたところ、道路管理者が管理するトイレ
については 「公衆用道路」 として登記し、それ以外については 「宅地」 として登記していました。
従って、ご質問の施設の敷地に関しては、施設が道路の付随的な建物であると考えられるものについ
ては 「公衆用道路」 として登記する事になると思われますが、行政として組織内で十分検討して適切
な登記をされるようお勧めします。

Q51 公共工事における現場事務所の設置について
Q18において工事費に関係なく共通仮設費に計上されており設置を実施すべきと思われるが、交通
安全標識等現場作業が数日しかない工事の場合、設置を実施すべきか。
また設置しない場合共通仮設費からの減額はどうするべきでしょうか。
A51 平成20年3月24日国官技第314号 「土木請負工事の共通仮設費算定基準の一部改正について」 に
よれば、現場事務所については共通仮設費の中の営繕費に計上することとなっており、共通仮設費
率に含まれているとされています。

また、本協会発行の平成21年改訂版 「わかりやすい土木工事積算」 の75頁 (8) 営繕費の欄には
「元来の営繕費は、その名のとおり工事施工に必要な仮設建物に要する費用であったが、近年にお
いては、これらの建物を現地に設置する方法に代えて、労務者を自動車輸送する方法も多く
なったことと、
次のような事情を勘案してこれらを一体的にとらえることとしたものである。
労務者宿舎を設置するか、自動車輸送するかの選択は工事受注者が現場条件、受注者の
基地等と現場間の輸送手段、労務資材の調達計画など種々の要素を勘案したうえで決定す
る事柄であって予め積算の段階で適切に査定することは難しい問題
である。 しかも実際上は、
完全な形の仮設建物方式、自動車方式ではなくて、それらを組み合わせたケースなどもあることを
考え合わせると、なおさら至難な問題であるといえよう。
このような実情から、平成4年3月の基準改定においては、工種別、金額階層別に労務者宿舎に
要した費用、労務者輸送に要した費用、その他の仮設構造物に要した費用、施設の借り上
げ土地の借り上げ及び労務者の宿泊に要した費用の総計を実態調査して直接工事費等とそ
れらの費用の統計的関連を求めておき
、この関係を基に直接工事費等に対する率で共通仮設費
率を算定する積算方法を採用することとしたものである。」 と記載されています。

従って、現場事務所の設置が必ずしも不可欠とは考えられませんが、受注者の基地等と現場間の
輸送手段などを勘案し、適切な工事執行体制が執られるようにすることが必要と考えられます。
なお、上記主旨から現場事務所を設置しないことによる共通仮設費の減額は、適切な工事執行体
制が確保されている限り必要ないと考えられます。

Q50 工事中止命令 (5ヶ月) による主任技術者 (専任) への賃金補償について
文化財発掘の問題により、1ヶ月毎で5ヶ月間の工事の中止を行いました。
監督員1名 (主任技術者&現場代理人) は拘束され続け、他工事への配置替えはできない状況で
した。 この場合の賃金補償はどのように考えたらいいでしょうか。
A50 公共工事標準請負契約約款 (作成昭和25年2月21日 : 中央建設業審議会 : 平成15年10月31日
改正) の第20条 (工事の中止) の一項において 「工事用地等の確保ができない等のため又は
暴風、・・・・・その他の自然的又は人為的な事象であって乙の責に帰すことができないものにより工
事目的物等に損害を生じ若しくは工事現場の状態が変動したため、乙が工事を施工できないと認
められるときは
、甲は工事の中止内容を直ちに乙に通知して、工事の全部又は一部の施工を一時
中止させなければならない
。」 としています。
また、同第20条の三項では 「甲は、前二項の規定により工事の施工を一時中止させた場合におい
て、必要があると認められるときは工期若しくは請負代金額を変更し、又は乙が工事の続行に備
え工事現場を維持若しくは労働者、建設機械器具等を保持するための費用その他の工事の施
工の一時中止に伴う増加費用を必要とし若しくは乙に損害を及ぼしたときには必要な費用を負担し
なければならない
」 としています。
ご質問の工事についての建設工事請負契約書がどのようになっているか定かではありませんが、
通常であれば上記 「公共工事標準請負契約約款」 と同内容であると考えられますので、甲は 「第
20条の第一項及び第二項の規定により工事の施工を一時中止させた場合において、必要があると
認められるときは工期若しくは請負代金額を変更し、又は乙が工事の続行に備え工事現場を維
持し若しくは労働者、・・・・・・・等を保持するための費用その他の工事の施工の一時中止に伴う
増加費用を必要とし・・・・・・・たときには必要な費用を負担しなければならない」 と考えられます。

Q49 建設業の許可について
既存建物の屋根の防水工事を発注しようとしています。
工事費の2割程度になる太陽光パネルの基礎工事も含まれていますが、建築一式工事の許可をもつ
建設業者に発注すべきでしょうか?
防水工事の許可業者が元請人となり、基礎工事を専門の下請人 (許可業者) にすることは建設業法
上、許されるでしょうか?
A49 ご質問からは工事の具体的な内容が不明ですが、防水工事が主体の工事とのことですので、一般
的には防水工事の許可業者に発注する事は特には問題ないと考えられますが、実施に当たっては、
基礎工事を防水工事に含めて発注するなどの発注形態や、発注する相手の建設業の種類について、
基礎工事の具体的な構造や諸般の状況を判断の上、発注者として適切に決定することが必要と考え
ます。
なお、建設業法解説改訂10版 (建設業法研究会編著) によれば、 「特定建設業の許可の対象とな
る建設業者は、主として土木工事業又は建築工事業のような下請施工が一般的ないわゆる一式工
事業者であるが、それ以外であっても発注者から直接建設工事を請け負う建設業者であれば、その
施工の態様によっては特定建設業の許可が必要である。 したがって、電気工事業、舗装工事業、
官工事業等いわゆる一式工事業以外の専門工事業者であっても、発注者から直接請け負う一件の
建設業につき、三千万円以上の工事を下請けさせようとするときは、特定建設業の許可を受け、・・・」
としています。
従って、基礎工事の額が三千万円以上であり、これを基礎工事の専門業者に下請させるとすれば、
元請けとなる許可業者は特定建設業の許可を受けている必要があります。

Q48 道路事業の用地取得後の地目変更の行政事務処理
道路事業の用地取得後の地目変更は、いつすべきかご教授願いたい。
道路法に基づけば供用開始日か。登記法にもとづけば工事着手時なのか。また、事務の簡素化を考
えると買収時の所有権移転時でもよいのか。当局は、地目変更をしておらず道路管理に苦慮すること
も1年に数回ありますがよろしくご指導をお願いします。
A48 不動産登記法では「地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記
名義人は、その変更があった日から一月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請
しなければならない。」とされています。
また不動産登記事務取扱手続準則第68条では 「次の各号に掲げる地目は、当該各号に定める土
地について定めるものとする。この場合には、土地の現況及び利用目的に重点を置き、・・・土地
全体としての状況を観察して定めるものとする。」 とし、地目として 「(1)田 農耕地で用水を利用し
て耕作する土地、(2)・・・・、(21)公衆道路 一般交通の用に供する道路、・・・等」 と規定されてい
ます。
従って、ご質問の地目変更については不動産登記法上は供用開始後一月以内に手続きすることに
なると思われます。


 (参 考)

   道路法上、供用開始時に公示する事項として規定されている記述を参考として記述します。
   道路法施行規則第二条によれば、道路区域の決定等の公示については以下に掲げる事項について
   行うものとしています。
   @ 道路の種類
   A 路線名
   B 次のイ、ロ又はハに掲げる場合の区分に応じてそれぞれイ、ロ又はハに定める事項
    イ、区域の決定の場合                敷地の幅員及びその延長
    ロ、立体的区域とする区域の決定の場合     省略
    ハ、区域の変更の場合                省略
   C 区域を表示した図面を縦覧する場所及び期間

   また、同じく道路法施行規則第三条によれば、道路の供用の開始等の公示は以下の事項について
   行うものとしています。
   @ 路線名
   A 供用開始又は廃止の区間
   B 供用開始又は廃止の期日
   C 供用開始又は廃止の区間を表示した図面を縦覧する場所及び期間




Q47 配置技術者ついて
技術者の配置についてご教授願います。
下記内容の工事を受注した業者が、複数の下請け契約を結び、その合計額が3000万円以上となっ
た場合、監理技術者の配置が必要か?
個人的には、1現場の工事としては、小規模であるため、主任技術者の配置でよいと考えています。
 工事内容:維持補修工事 (1現場あたり5万〜50万円程度)
 契約金額:単価契約 (予定金額:1億円程度)
 契約工期:1年間
 尚、工事費の清算は1現場毎に行い、請負代金の支払いは1ヶ月毎に行う。
A47 建設業法第二十六条第2項によれば、「発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は
当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額 (当該下請契約が二以上あると
きは、それらの請負代金の額の総額) が第三条第一項第二号の政令で定める金額以上になる場合
においては、・・・ ( 中略 ) ・・・当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどる
もの (以下 「監理技術者」 という を置かなければならない。」とされています。
また、建設業法解説改訂10版 (建設業法研究会 編著) の272頁に記載されている法第二十六条第
2項に関する記述によれば、「本項により監理技術者を置かなければならない建設業者は、特定建設
業者のうち、発注者から直接建設工事を請け負った者で三千万円以上の工事を下請施工させるもの
である。・・・(中略)・・・
これは要するに、監理技術者は建設工事の施工に当たり、大規模な下請けをする場合に下請
負人を適切に指導 ・監督するという総合的な機能を果たすもので、主任技術者のように直接
具体的な工事に密接に関与して細かな指示を与えるものとは、若干性格を異にするものであ
ことを意味する。」とされています。

従ってご質問のケースの場合、発注者から直接工事を受注した建設業者は監理技術者を置く必要が
あると考えられます。

Q46 道路の認定廃止について
都市計画区域内での開発行為(民間による宅地開発)の区域内に市道認定された道路があった場合
に、道路法第十条(路線の廃止又は変更)の議会の議決を得ずに、開発行為の指導の中で道路を交
換して、事業完成後に議会にかけて道路の認定廃止をするのは道路法の主旨から問題ないか。
A46 改訂3版道路法解説(道路法令研究会編著) 65頁の法第十条(路線の廃止又は変更) 第2項につい
ての記述によれば、「都道府県知事又は市町村長が既存の道路の路線の全部又は一部を廃止して、
これに代わるべき道路の路線を認定する必要が生じた場合、これら二つの行為 (廃止と認定) を別々
に行うことは事務手続き上煩雑であるとともに実際の管理上の取り扱いにおいても不都合を生ずるこ
とがあるので、これらの手続きに代え路線の変更という一つの行為を認めて二つの法律効果を発生せ
しめることとした。すなわち、 「路線の変更」 とは、路線を廃止して、同時にこれに代わるべき路
線を認定するという手続き上の一つの行為です。
」としています。
また、同解説66頁には 「法第九条の規定に基づいて公示された路線の起点、終点又は重要な経
過地について変更しなければならない場合 (その路線の目的性格から許される変更に限る。
*−1) は路線の変更として取り扱い、その他の道路の部分的な軽微な変更をしなければな
らない場合は区域の変更として取り扱うべきである。
ただし、区域の変更をした場合でも路線認
定の関係図面に変更を生ずる場合は、必要な訂正を加えなければならない。」と解説されています。
従って、開発行為により市道が一部変更されるような場合は、一般的には市道の区域の変更
となると考えられ、
道路区域の変更を行うと共に路線認定の関係図面に変更が生ずる場合は訂正
を行うことになります。
なお、ご質問の市道の変更が起・終点の変更や重要な経過地の変更を伴う場合(その路線の目的
性格から許される変更に限る。*−1)
は路線の変更と考えられ、路線の廃止とこれに代わるべき
路線の認定を同時に行う手続きである 「路線の変更」 をすることとなります。 「路線の変更」 の手続
きは路線の認定の手続きに準じて行われることとなり、当然に議会の議決を必要とします。
いずれにしても、ご質問の開発行為による市道の変更が道路法に照らして、路線の変更に該当する
のか区域の変更に該当するのか、道路管理者として判断して所定の手続きを取られることをお勧めし
ます。
 *−1
  路線の変更の手続きによることができるのは、廃止する旧路線と認定する新路線との間に代替性
  があることを要するのであるから、代替性が認められない次の二つの場合には、路線の変更の手
  続きによることはできず、旧路線の廃止と新路線の認定という二つの手続きを要する。
   1 起点若しくは終点又はそのいずれもが変更する場合
   2 二以上の路線を合して一の路線とする場合又は一の路線を分割して二以上の路線とする場
     合(但し、都道府県道については、法7条第1項第4号及至第6号に該当する路線市町村道
     については上記に準ずるような路線で、起終点の何れか又は双方ともに当該路線を認定した
     目的からみて重要な要素ではない路線の場合は、その起点又は終点の変更は当該路線認
     定の根本目的を変えるものではないから路線の変更の手続きをもって足りる。)
参考までに、道路の付け替えの場合における路線変更又は区域変更の取り扱いについては、以下の
ようになると思われます。
道路(例えば県道) の付け替え工事を行う場合、当該付け替道路の部分が既に認定されている他の
種類の道路(例えば村道) であるときは、工事を行う以前に、とりあえずその村道の区域をもって県道
の区域とする区域変更を行い、村道に関する法の規定の適用を排除しておく必要がある。
(工事の実施によって、その区域が更に変更する場合の区域変更の手続きは、新しい道路区域の供
用の開始以前、適当な時期に行えばよい。) 道路の付け替え等の場合において右に掲げたような場
合その他新道の工事完了前に新道の部分を道路の区域とする必要があるときは、新道の供用を開始
することができる時期までは、従来の道路の供用を廃止することはできないので、その間一時的に当
該付け替えの区間は、新道 (道路予定地) 及び従来の道路とも道路の区域としなければならない。
従ってこの場合の路線 (又は区域) の変更は、先ず従来の道路の路線 (又は区域) を従来の道路
プラス新道の路線 (又は区域) に変更し、工事完了後これを更に新道の路線 (又は区域) に変更す
ることとして、それらの変更を明らかにするよう公示に当たっては留意することが必要です。

Q45 土地区画整理事業に関する随意契約について
平成21年度より区画整理事業の認可を頂き 「換地設計業務」 を随意契約したいが、不具合がござい
ますか。
 理由 :「換地設計」を行うには専門的技術的能力と合わせ、過去の成果、経緯を熟知し、事業の経
     過継承が必要である。
     又、早期に仮換地指定を実現する為、迅速性が求められ合意形成上の信頼も必要である。
     A社は平成9年度〜平成20年度まで調査を行なっており業務を迅速に対応できる体制と地域
     からの信頼を得ている。
     よって、本業務を迅速、確実に遂行するには、地方自治法施行令第167条の2第1項第2号の
     規定に基づき、随契したい。昨年は指名競争入札でしたが、限られた工期では、他社では地
     区概要等を把握するのに時間を要す。以上、他地区の事例等と合せてご回答が頂けたら幸い
     と存じます。
A45 地方自治法第二百三十四条第2項の規定により随意契約できる場合として、地方自治法施行令第百
六十七条の二に該当理由が記載されています。
ご質問に記載されています事情はそれぞれ重要ではありますが、随意契約理由として適切かどうかは
行政として判断することが必要と考えます。
なお、A社は平成9年から同種調査を行っているとのことですが、昨年は随意契約ではなく指名競争入
札であったとのことであり、本年の発注を随意契約とするには昨年とどの様な事情が変わったのか説
明する必要があると考えられます。
ちなみに他の自治体の例ですが、数自治体の換地計画作成業務の発注例を調査したところ、約半数
が随意契約で他が一般競争入札等でした。

 参考
  地方自治法施行令第百六十七条の二  地方自治法第二百三十四条第2項の規定により随意契
  約によることができる場合は、次に揚げる場合とする。
  一 売買、貸借、請負その他の契約でその予定価格が別表第五上覧に掲げる契約の種類に応じ
     同表下欄に定める額の範囲内において普通地方公共団体の規則で定める額を超えないもの
     をするとき。
  二 不動産の買入れ又は借入れ、普通地方公共団体が必要とする物品の製造、修理、加工又は
     納入に使用させるため必要な物品の売り払いその他の契約でその性質又は目的が競争入札
     に適しないものをするとき。
  五 緊急の必要により競争入札に付することができないとき。
  六 競争入札に付することが不利と認められるとき。                        等

Q44 指定仮設とした場合の積算上と実際の供用日数の差異の扱いについて
仕上がり内径2800mmの泥水式シールド工事において、環境対策として防音ハウスを設置しておりま
す。 この防音ハウスの形状・寸法を図面に明記し、指定仮設として扱った場合について以下の内容を
ご質問いたします。
防音ハウスの供用日数は一次覆工期間とし、積算上は県積算基準の日進量9.1m/日から算出して
おります。 実際の日進量は12〜14m/日程度であった為、実際の供用日数は積算上考慮した期間
より短縮されました。 防音ハウスの出来高算出の際に、短縮された期間分に相当する費用は減額の
設計変更の対象として扱われるのでしょうか。
A44 泥水シールド工事等で安定液と掘削土砂の分離に使用される、サイクロンと振動篩の組み合わせに
よる土砂分離装置等において、振動篩などに設置される防音ハウスを指定仮設として計上した場合
の供用日数についての質問としてお答えします。

シールド工事等の発注に際しては、土質条件や掘削機械の性能など施工条件を良く精査し日進量の
設定と泥水処理作業工の稼働日数の計上を行うと共に、仮施設・仮設工の指定と任意の別、仮施設・
仮設工を設計変更する場合の考え方等を特記仕様書や施工条件明示書に明示し、請負契約を締結
することが重要と考えられます。

泥水処理作業の稼働日数はシールド工(一次覆工)の進捗と密接に関連しており、土質条件等の現
場条件の相違によりシールド工の日進量が設計変更されることとなった場合には、この日進量と
密接に関連する泥水処理作業に必要な防音ハウスの供用日数についても、一般的には変更すること
になると考えられます。

ご質問からはシールド工日進量の設計変更についての記述は無く詳細が不明ですが、まず最初に特
記仕様書等に記載されている設計変更についての記載を精査し、シールド工日進量の設計変更を行
うかどうかを発注者として判断することが必要と思われます。

Q43 共通仮設費の工種区分について
河川河口の樋管に接続する水路 (法定外公共物として国交省より譲渡) について、延長L=200m、
幅W=6.3m、高H=2.5m、構造はコンクリート矢板+底板コンクリート+上部支梁として断面改修施工
する予定です。現況周辺は水田耕作地で、雨水浸水対策として下水道法事業認可幹線です。
さて、質問ですが、上記、工事の場合の共通仮設費率の工種区分として、「河川工事 」 としてみる
のか、あくまでも下水道認可施設として 「下水道工事(2): 開削工法による管渠工事 」 としてみて
よいのかをお伺いします。
A43 ご質問に関する一連の基準等については、平成19年改訂版 「 わかりやすい土木工事積算 」 (発行
:社団法人全日本建設技術協会 ) に記載されていますので、これに基づいて概説します。
土木請負工事の共通仮設費算定に関するものとしては、上記改訂版の43ページに記載されている、
平成18年3月18日付け国土交通省大臣官房技術審議官発で通知された 「土木請負工事の共通
仮設費算定基準の一部改正について
」 があります。
この通知によれば、共通仮設費の算定に関する一般的事項として、「工種区分は、工事名にとらわれ
ることなく、工種内容によって適切に選定するものとする。」 となっています。
なお、工種区分として別表 1 に 「河川工事 」 から 「情報ボックス工事 」 まで11区分が掲載されてい
ます。
また同じく上記改訂版の第3章 「下水道工事の積算 」 に、「 (下水道工事の)共通仮設費の積算に
ついては 『土木請負工事の共通仮設費算定基準について 』 に準拠して積算するものとする。」
(220ページ)と記述されるとともに、下水道工事の(1)から(3)の工種区分が記されています。
従って、ご質問の水路についても工事名にとらわれることなく、工種内容によって工種区分を決定すべ
きと考えられますが、ご質問の文書だけからでは水路の具体的構造が必ずしも明確ではありません
ので、構造の詳細を良く検討のうえ行政として適切な工種区分を決められるようお勧めします。

Q42 建設業法上の見積期間について
建設業法第20条においては、「建設業者が当該工事の見積もりをするために必要な政令で定める
一定の期間を設けなければならない」 とありますが、建設業法施行令6条に定める一定の期間には、
土・日や祝日及び年末年始は除くことが原則なのでしょうか。建設業法逐条解説書等に記載されて
いる例示から判断すると土・日を含んでいるように思われますが。
A42 建設業法施行令第6条には、工事金額によりそれぞれ1日以上、10日以上、15日以上の見積期間
が規定されており、また建設業法解説(建設業法研究会)には 「・・・たとえば5月1日に契約内容の
提示をした場合は (1)に該当する場合は5月3日、(2)に該当する場合は5月12日、(3)に該当する
場合は5月17日以降に契約の締結または入札をしなければならないこととなる。・・・」 と解説されて
います。
更に、(改訂)建設業法令遵守ガイドライン (平成20年9月国土交通省総合政策局建設業課) によれ
ば、「建設業法第20条3項により、元請負人は以下のとおり下請負人が見積もりを行うために必要な
一定の期間 (建設業法施行令第6条) を設けなければならない。」 として、それぞれ1日以上、10日
以上、15日以上の見積期間を設けるものとしています。
同ガイドラインには、これに続けて 「 なお、上記見積もり期間は、下請負人が見積もりを行うための
最短期間であり、元請負人は下請負人に対し十分な見積期間を与えることが望ましい。」 と記載
されています。
これらの主旨を踏まえると、施行令6条の見積期間は最短の期間と考え、同期間に含まれる土・日、
祝日等の日数を付け足して見積期間とすることが考えられると思われます。
今回幾つかの機関の入札執行要領等を調べたところ、土・日、休日等を見積期間に含めないと明記
した複数の例を見ることができました。
適切な見積期間については、建設業法や同施行令等を踏まえ発注機関が諸事情を勘案の上、判断
し決定することが必要と考えられます。

Q41 改良土の処分について
仮設構造物として用いた改良土の処分についてですが、撤去後、付近の残土捨て場にて工事で発生
した残土とともに盛土する予定でいますが、産業廃棄物処理法上は問題ないのでしょうか?
A41 ご質問から判断できる範囲でお答えします。

建設工事から生じる発生土のうち産業廃棄物に該当するものとしては建設汚泥が考えられます。
「建設工事等から生ずる廃棄物の適正処理について(通知)」によれば、「地下鉄工事等の建設工事
に係わる掘削工事に伴って排出されるもののうち、含水率が高く微細な泥状のものは、建設汚泥とし
て取り扱う。     ・・・(中略)・・・
泥状の状態とは、掘削物を標準ダンプトラックに山積みできず、またその上を人が歩けない状態をいい、
この状態を土の強度を示す指標でいえば、コーン指数がおおむね200kn/m2以下または一軸圧縮強
度がおおむね50kn/m2以下である。」としています。

従って、ご質問の改良土が「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上の産業廃棄物である汚泥に該
当するか否については、上記基準などを参考に判断することになると考えられます。
汚泥と判断される場合は、建設副産物適正処理推進要綱の第6章29(建設汚泥)の規程等により処
理することが考えられます。

産業廃棄物に該当しないと判断し残土捨て場に盛土する場合には、建設副産物適正処理推進要綱
第4章第19(受入地での埋立及び盛土)の規程を参考に処理することになると考えられます。

なお、改良土とのことですので「土壌の汚染に係わる環境基準」や条例等の規程に該当しないか検討
する必要があるかもしれませんが、ご質問の改良土の詳細が不明ですので土質条件を良く検討の上、
行政として判断されることをお勧めします。

参考までに建設副産物適正処理推進要綱の第6章29(建設汚泥)と、第4章第19(受入地での埋立
及び盛土)の記述を下記に記載します。

(参 考)

 建設副産物適正処理推進要綱第6章29(建設汚泥)

 (1)再資源化等及び利用の推進
     元請業者は、建設汚泥の再資源化等に努めなければならない。再資源化に当たっては、廃棄物
     処理法に規定する再生利用環境大臣認定制度、再生利用個別指定制度等を積極的に活用する
     よう努めなければならない。また、発注者及び施工者は、再資源化されたものの利用に努めなけ
     ればならない
 (2)流出等の災害の防止
     施工者は、処理又は改良された建設汚泥によって埋め立て又は盛り土を行う場合は、建設汚泥
     の崩壊や降雨による流出等により公衆災害が生じないよう適切な措置を講じなければならない


 建設副産物適正処理推進要綱第4章19(受入地での埋め立て及び盛り土)

  発注者、元請け業者又は自主施工者は、建設発生土の工事間利用ができず、受け入れ地において埋
  め立てる場合には、関係法令に基づく必要な手続きのほか、受け入れ地の関係者と打ち合わせを行い、
  建設発生土の崩壊や降雨による流失等により公衆災害が生じないよう適切な措置を講じなければなら
  ない。重金属等で汚染されている建設発生土等については、特に適切に取り扱わなければならない。
  また、海上埋め立て地において埋め立てる場合には、上記のほか、周辺海域への環境影響が生じない
  よう余水吐き等の適切な汚濁防止の措置を講じなければならない。



Q40 用水路の改修に伴う申請について
法定道路下の農業用水路暗渠を、農業用施設管理者として改修する場合、道路管理者にどのような
申請(法24条とか)が必要なのか?
疑問なのが、道路下暗渠は農業用施設?道路施設?兼用工作物?施設管理者は誰?破損したら
誰が直すべきなのか?
元々開水路があったところへ道路が新設され、暗渠になった場合は道路管理者が占用者で、農業用
施設管理者へ占用許可が必要ではないのか?元々どちらが先か不明な場合はどちらが占用者なの
か不明な場合も多々あるが。施設譲渡とかするのか?
内空管理は農業用施設管理者なのか?路面水や家庭排水が流入する場合、青線の場合、本来は
誰が管理するべきなのか?内空について占用なのか?
このことについて記載の文献などあればあわせてご教示願いたい。
A40 ご質問の主旨に関しての法的記述としては、道路法第20条(兼用工作物の管理)があります。
以下に、道路法第20条に従いご質問に関して概述します。

道路法20条第一項によれば、「道路と堤防、護岸、ダム、・・・(中略)・・・、その他の公共の用に
供する工作物又は施設とが相互に効用を兼ねる場合においては、当該道路の道路管理者及
び他の工作物の管理者は、協議して別にその管理の方法を定めることができる。
」としています。
また、改訂3版道路法解説(大成出版社)によれば、道路法20条第一項に関して「本条の対象となる
兼用工作物は、道路として設置されたものが、後に他の工作物の効用を果たすこととなったものであっ
ても、他の工作物として設置されたものが後に道路の効用を果たすこととなったものであっても
よい。
」としています。
また同じく20条第一項の解説に「他の工作物として設置されたものが、後に道路の効用を果たす
こととなった場合
、及び最初から道路と他の工作物の効用を兼ねることを目的に設置された場合にも、
上述したところと同様に、本条による協議内容として他の工作物の管理者による占用の許可又はそれ
と同様の効力が発生するような措置が含まれると解され、協議の成立によって道路の権原の取得
が適切に行われるように解するべきである。
」としています。
従って、ご質問の暗渠の管理方法については兼用工作物として、道路管理者と農業用施設管理者と
の協議により決められることとなると考えられます。
構造物としての暗渠は道路管理者が管理し、水面を農業用施設管理者が管理することも考えられます
が、施設管理者間で十分協議し、行政として適切な管理の方法を定めることをお勧めします。

Q39 工事成果品の目的外使用について
優良企業の工事成果品(完成図書)を建設業者向けの研修テキストとして使用することは可能ですか?
作成企業の了解の有無や、書類内容によって公開可否が分かれる等、著作権の観点からご教示いた
だければ幸いです。
A39 工事の「完成図書」については、契約書、数量内訳者、図面、仕様書、請負代金内訳書、施工計画書、
工事打合簿、材料確認願い、段階確認願い、工事履行報告、工事記録写真、出来形管理関係 及び
品質管理関係、完成図、台帳関係等多岐に渡ると考えられることから、実施にあたっては、公開しよう
とする具体的内容、情報公開条例、著作権等権利関係の対象の有無、企業との契約関係などを勘案
の上、行政として判断し進められることをお勧めします。

Q38 隅切り設置基準について
 道路が平面交差する際の隅切り設置については、道路構造令に規定され、同法の解説と運用には、
隅切りの標準値が示されています。 すでに市道認定された幅員3mと3.5mの90度交差において、
1m×1m以下の隅切りが設置されている事例があります。現在は、住宅が建ち並び民地内の庭木・
塀により見とおしも不良の状況です。質問は、現在設置されている隅切り規格を道路法上説明できる
基準はあるのでしょうか。 ないとすれば法令違反にあたり「設置の瑕疵」にあたるのでしょうか。
A38  道路構造令に関する質問についてお答えします。
 道路構造令第1条に、この政令の趣旨として「この政令は、道路を新設し、又は改築する場合におけ
る道路の構造の一般的技術的基準を定めるものとする。」と規定されています。
 これについて、「道路構造令の解説と運用」(社団法人日本道路協会)では「道路構造令は、道路を
新設し、または改築する場合に適用される。したがって新設または改築以外の工事、例えば修繕また
は災害復旧工事等の場合には、道路構造令の規定によらない工事を行うことは差し支えなく、また、
道路構造令の規定に適合していない道路をそのまま存置することも道路構造令の規定には抵触しない。 ・・・・・」としています。
 従って、道路構造令の規定に適合していない現道が、直ぐには道路構造令の規定に抵触することと
はならないと考えられますが、見とおしも不良とのことですので車道幅員・交通量・歩行者数等を勘案
し行政として対策を検討されることをお勧めします。

Q37 道路管理員の定義について
 道路法第71条第5項に規定されている道路管理員とは道路を管理する部署の正職員にかぎられる
のか、再雇用職員や嘱託職員等の非正規職員も含まれるのか。
 また、道路管理員としてアルバイトを募集することは可能か?
A37  道路法第71条5項の道路監理員について、お答えします。
 道路監理員については、道路法第七十一条第4項において「道路管理者は、その職員のうちから道
路監理員を命じ、第二十四条、・・・・(中略)・・・第四十七条の三第二項若しくは第四十八条一項若し
くは第二項の規定又はこれらの規定に基づく処分に違反している者に対して第一項の規定によるその
違反行為若しくは工事の中止を命じ、・・・(後略)・・・」となっています。
 従って、道路監理員については、その職員のうちから命じることが必要であると考えられます。
 ご質問からは再雇用職員等の詳細が明らかではありませんが、再雇用職員等の法的若しくは要綱
上の根拠等を明示の上、国土交通省の担当部署に具体的に相談されることをお勧めします。
 なお、国土交通省においては路政課の総務係が対応していただけます。

Q36 道路面に広告を載せることが可能か
 供用開始している、一般市道の舗装面上に広告物等(例・マンション販売のおしらせ)のチラシを印刷
して料金を徴収することは可能でしょうか。車道上が危険であれば、歩道上の利用は可能でしょうか。
 可能な場合は道路占用扱いとなりますか。
A36  道路法第32条(道路の占用の許可)により、電柱、電線、変圧器、広告塔など一号から七号のいずれ
かに掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、道路管理
者の許可を受けなければなりません。
 なお、改訂3版道路法解説221頁の法第32条の解説によれば「各号の一に掲げる工作物、物件又は
施設」は限定列挙であり、これら以外による特別使用関係を認めない趣旨である。したがって、各号の
一に該当しない工作物、物件又は施設を設けることは、本条違反又は道路に関する禁止行為に該当
する違反行為として排除されなければならない。・・・」としています。
 また、昭和四四年八月二〇日付け建設省道政発第五二号道路局長通達「指定区間内の一般国道
における路上広告物等の占用基準」において、「路上広告物」とは添加看板等、突出看板等、立看板
等、自家用看板等の工作物又は物件をいうとしており、それぞれの設置方法が定められています。
 従って、これら法律・通達等の主旨から路面広告は困難と考えられますが、各地方自治体の条例等
もあると考えられることから、個別・具体的な事例をもって関係機関にご相談されることをお勧めいたし
ます。

Q35 移転補償について
 道路を新設する計画があり、その道路用地となる土地に物件(家屋ではない)があります。
 その物件所有者と土地所有者は別人です。物件所有者は環境悪化を理由に移転を希望しています
が、移転に対する補償はできるのでしょうか。また、法的根拠としてはどのようなものがありますか。
さらに、一般的に競争入札にかけるべき公有地を、物件所有者に譲渡することは可能でしょうか。
A35  道路区域内に物件が存在する場合のご質問として回答いたします。
 当該物件が道路区域内に存在する場合、道路施設を築造するためは当該物件を移転する必要があ
り、一般的には物件所有者に移転の補償が行われることになると思われます。
 また、土地に借地権がある場合については、土地所有者と物件所有者の協議により決められた借地
権割合によって、物件所有者に補償費(土地代金)の一部が支払われることになります。
 なお借地権等の割合については、その権利が設定された事情、権利金、地代等の貸し借りの内容を
勘案の上、土地所有者と物件所有者との間で具体的に話し合い決定されることになります。
 いずれにしましても、土地所有者と物件所有者の権利関係や契約状況を十分調査の上、適正な補償
をされることをお勧めします。
 また、公有地を物件所有者に譲渡することについてですが、物件所有者が公有地の購入を希望する
場合、一般的には道路事業者から支払われた補償費などで通常の手続きにより公有地の購入を申請
することになると思われます。
 公有地払い下げのための具体的条件や手続きについては、各公共機関で違いがあると思われます。

 なお、公共用地の取得に係わる法律や基準としましては、
  土地収用法
  公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱
  公共用地の取得に伴う損失補償基準
  公共事業の施行に伴う公共補償基準要綱
  公共事業の施行に伴う公共補償基準        等
があります。

Q34 配置技術者の雇用確認について
 工事現場に配置する技術者と当該建設業者に求められる「直接的かつ恒常的な雇用関係」における雇用形態は、 在籍出向者、派遣社員については認められないが、臨時雇用社員はどうでしょうか。
 一般的に認められないと考えますが、認められる要件がありますか。
A34  国土交通省制定の監理技術者制度運用マニュアルによれば、「監理技術者等は所属建設業者と直
接的かつ恒常的な雇用関係にあることが必要である」としており、直接的な雇用関係とは「監理技術者
等とその所属建設業者との間に第三者の介入する余地のない雇用に関する一定の権利義務関係(賃
金、労働時間、雇用、権利構成)が存在することをいい、資格者証、健康保険被保険者証又は市町村
が作成する住民税特別徴収税額通知書等によって建設業者との雇用関係が確認できることが必要で
ある」としております。
 従って、ご指摘の如く「在籍出向者、派遣社員については直接的な雇用関係にあるとはいえない」と
しております。
 また、「恒常的な雇用関係とは、一定の期間にわたり当該建設業者に勤務し、・・・(中略)・・・
特に国、地方公共団体等が発注する建設工事において、発注者から直接請け負う建設業者の専任の
監理技術者等については、所属建設業者から入札の申し込みのあった日以前に三か月以上の雇用
関係にあることが必要である。恒常的な雇用関係については、資格者証の交付年月日若しくは変更
履歴又は健康保険被保険者証の交付年月日等により確認できることが必要である。」としています。
 これらのことから、在籍出向者や派遣社員など直接的な雇用関係を有していない場合や、一つの工
事の期間のみの短期的雇用など恒常的な雇用関係を有していない場合は配置技術者として認められ
ないと考えられます。
 ご質問の臨時雇用社員の雇用関係については詳らかではありませんが、上記要件を満たしているか
十分検討のうえ判断されることをお勧めします。

Q33 下水処理場の沈砂や下水道管の浚渫物の処分について
 下水処理場の立地は、沿岸部に位置し、周囲には工場や住宅がある。
 下水処理場内の将来施設用地4haは低地で、周囲は1m程度のコンクリート壁はあるが、遮水シートなどの設備はない。
@下水処理場の沈砂は、溶出試験の結果「環境基準値」や「排水基準値」に抵触しない場合、上記将来用地にそのまま埋め立て処分するのは「下水道法」や「廃掃法」の違反にならないと思うがどうか?
Aまた、洗浄後脱水して汚泥の付着を除去すれば、一般廃棄物または自然物としての処分が可能か。
B下水道管の浚渫物(主に砂状)の処分についても、「環境基準値」等に抵触しなければ、上記将来用地にそのまま埋め立て処分(多少臭気はある)する場合は「下水道法」に違反しないか、どうか。
A33 下水道法に関してのみお答えします。
@下水処理場の沈砂の処理については、下水道法第二十一条の二第一項に「公共下水道管理者は、
汚水ます、終末処理場その他の公共下水道の施設から生じた汚泥等の堆積物その他の政令で定め
るものについては、公共下水道の円滑な維持管理を図るため、政令で定める基準に従い、適切に処理
するほか、有害物質の拡散を防止するため、政令で定める基準に従い、適切に処理しなければならな
い。」とされています。
 円滑な維持管理を図るための政令で定める基準については、下水道法施行令第十三条の三第三号
に「処理施設のスクリーン、沈砂池又は沈殿池から除去した発生汚泥等の埋立処分に当たっては、次
に掲げるところによること。
 イ 省略、
 ロ 埋立処分の場所には、周囲に囲いを設けるとともに、下水汚泥等の処分の場所であることを表示
   すること
 ハ 埋立地からの浸出液によって公共の水域及び地下水を汚染することのないように必要な措置を
   講ずること
 ニ 沈殿池から除去した汚泥の埋立処分を行う場合には、当該汚泥を、あらかじめ、熱しやく減量十
   五パーセント以下に焼却し、又は含水率八十五パーセント以下にすること
 ホ ヘ  省略
 ト 沈殿池から除去した汚泥(熱しやく減量十五パーセント以下に焼却したもの、消化設備を用いて
   消化したもの及び有機物の含有量が消化設備を用いて消化したものと同程度以下のものを除く。)
   の埋立処分を行う場合には、通気装置を設けて、埋め立て地から発生するガスを排除すること。
   以下略・・・・・
 チ 埋立地の外に悪臭が発散しないように必要な措置を講じること
 リ 埋立地には、ねずみが生息し、及び蚊、はえその他の害虫が発生しないようにすること 」
とされています。
 従って、沈砂を埋め立て処分するためには、これら基準によることが必要と考えられます。
A洗浄後脱水して汚泥の付着を除去した物については、下水道法施行令第十三条の二に発生汚泥等
の定義として「法第二十一条の二第一項に規定する政令で定めるものは、スクリーンかす、砂、土、汚
泥その他これらに類するものとする。」とされており、発生汚泥等と解釈されると考えられます。
B下水道管の浚渫物(主に砂状)の処分については、下水道法施行令第十三条の三第四号に「ます
又は管渠から除去した土砂その他これに類するものの埋立処分に当たっては、前号イ、ロ、ハ、チ及
びリの規定の例により行うこと。」とされており、上記@に記載の該当基準によることが必要と考えられます。

 以上、下水道法に関してお答えしました。
 事業に実施に当たっては管理者として十分検討されることを、お勧めします。

Q32 現場代理人の兼任について
 現場代理人の兼任を契約規則等で認めている市もあるようですが、法的に(規則・規定)で兼任を行っ
てもよいでしょうか。
A32  現場代理人の兼任については、「公共工事標準請負契約約款」の第10条4項に、「現場代理人、主
任技術者(監理技術者)及び専門技術者は、これを兼ねることができる。」とあり、これらの兼任が可能
であることを確認的に規定していることから、問題がないと考えられます。
 なお、同条2項には「現場代理人は、この契約の履行に関し、工事現場に常駐し、その運営、取り締
まりを行うほか、請負代金の変更、請負代金の請求及び受領、第12条第1項の請求の受理、同条第3
項の決定及び通知並びにこの契約の解除に係わる権限を除き、この契約に基づく乙の一切の権限を
行使することができる。」となっています。
 ここでいう「常駐」とは、改訂版「公共工事標準請負契約約款の解説」(大成出版社)によれば、「当該
工事のみを担当していることだけでなく、さらに作業期間中、特別の理由がある場合を除き常に工事現
場に滞在していることを意味するものであり、発注者又は監督員との連絡に支障をきたさないことを目
的としたものである。」とされており、注意が必要です。

Q31 専任の監理技術者及び主任技術者の配置について
 建設業法施行令第27条第2項の規定による監理技術者等の配置について大成出版社「建設業法の解説」 改訂9版275ページ(三)の逐条解説と中国地方整備局のホームページ 『「建設業法に基づく適正な執行体制について」内の「専任の監理・主任技術者が必要な工事とは」』 の解釈を教えていただきたい。
 中国地方整備局の専任技術者の配置については、A工事【請負金額2,600万円(下請金額1,800万円)】と、 B工事【請負金額2,800万円(下請代金1,500万円)】の場合は、 AとBの工事をひとつの工事とみなした場合は工事金額5,400万円(下請金額3,300万円)の請負工事として、 一人の専任の監理技術者として監理できるとされていますが、 「建設業法の解説」275ページ(三)の逐条解説の内容と相違しているのか教えていただきたい。
A31  ご質問中に記載されている「建設業法の解説」については、現在改訂10版が出版されておりますので、 改訂10版の解説を参照しながら回答いたします。
 法第二十六条に関する解説を記述している同解説書278ページの(三)には、
「令第二十七条第二項の規定により、 密接な関連のある二以上の工事を同一の建設業者が同一の場所又は近接した場所において施工する場合は、 同一の専任の主任技術者がこれらの工事を管理することができるとされている。・・・・・・・中略・・・・・。
 なお、専任の監理技術者については大規模な工事に係わる統合的な監理を行う性格上二以上の工事を兼任することは認められないので、 常時継続的に一工事現場に置かれていることが必要である。
 ただし、発注者が同一の建設業者と締結する契約工期の重複する複数の請負契約に係わる工事であって、かつ、 それぞれの工事の対象となる工作物等に一体性が認められるもの (当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結される場合に限る。)については、 全体の工事を当該建設業者が設置する同一の主任技術者又は同一の監理技術者が、・・・中略・・・・ これらを一の工事とみなして・・・・中略・・・管理することができると解する。・・・・後略・・・・・」 と解説されています。
 ここで中国地方整備局作成による「建設業法に基づく適正な施工体制についてQ&A」の問4 「専任の監理・主任技術者が必要な工事とは」の「二以上の工事を同一の(主任・監理)技術者が兼任できる場合」 の項目を見てみますと、
「公共性のある工作物に関する重要な工事のうち密接な関連のある二以上の工事を同一の建設業者が同一の場所または近接した場所において施工する場合は、 同一の専任の主任技術者がこれらの工事を管理することができます。
 ※ この規定は専任の監理技術者には適用されません。
 ・・・・・(中略)・・・・・
 専任の監理技術者については統合的な管理を行う性格上、二以上の工事を兼任することは認められていません。 ただし、下記の要件を満たせば全体の工事を当該建設業者が設置する同一の監理技術者が・・・中略・・・ 管理することができます。
  @ 契約工期の重複する複数の請負契約に係わる工事であること
  A それぞれの工事の対象となる工作物等に一体性が認められるもの
   (当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結される場合に限ります。)」
と記載されており、「建設業法の解説」と同じ内容となっています。
 従いまして、同Q&Aに記載されているご質問のA工事とB工事を一の工事とみなす例については、 上記下線部の要件が満たされている場合の解説と考えられます。

Q30 車両制限令と道路幅員の関係について
 「車両制限令」における車両幅の制限に関する取り扱いについてご質問いたします。
「道路法」第四六条は、道路管理者が道路の構造を保全し又は交通の危険を防止するため区間を定めて道路の通行を禁止し、 又は制限することができることを定めています。
第四七条は、道路の構造を保全し、交通の危険を防止するため、道路との関係において必要とされる車両の幅などは、 政令で定め、政令で定める最高限度をこえるものは、道路を通行させてはならないとしています。
 それに対応する政令、「車両制限令」第五条は、市街地区域内の道路を通行する車両の幅は、 当該道路の車道の幅員から0.5mを減じたものの2分の1をこえないものでなければならないとしています。 (例えば幅員3.6mでは通行可能な車両幅は、(3.6-0.5)÷2=1.55mとなります。)
 (他自治体でも同じ状況と思われますが、)当市には「建築基準法」第四二条二項道路を含む幅員4m未満の市道が多くあり、 上記法律等と照らし合わせますとこれら市道では軽自動車(幅1.48m)は通行できても小型自動車(幅1.7m以下)や 普通自動車(幅1.7m超)は通行することはできないこととなります。
 しかし現実的には最高限度を超えるこれらの車両は通行しており、道路交通法における通行禁止の規制がかかっていない限り、 車両の通行が罰則を受けることもありませんが、「道路法」上では、違法行為といえるのでしょうか?
 また、上記内容に起因する現実的な問題を例として挙げますと、次のようなケースがあります。
 幅員1.8mの物理的に車両通行不可能であった延長50m前後の二項道路が、 建築時の後退により道路片側敷地のみの後退で幅員2.9mの道路となります。 この後退で物理的に車両通行が可能となり、建築物所有者等の車両通行も発生します。 こうした状況の中、近隣居住者から「車両制限令」を根拠に当該道路の車両通行の制限や禁止を道路管理者に求められた場合、 どのように対応できるのでしょうか?
A30  ご指摘の如く道路法第四六条第一項では「道路管理者は、・・・・道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、 区間を定めて通行を禁止し又は制限することができる。・・・・」とされています。
 また、道路法第四七条では「道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、 道路との関係において必要とされる車両の幅・重量・高さ・長さ及び最小回転半径の最高限度は、政令で定める。
・・・・・」となっています。
 更に車両制限令第五条第二項においては、「市街地区域内の道路で前項に規定するもの以外のものを通行する車両の幅は、 当該道路の車道の幅員から0.5mを減じたものの二分の一をこえないものでなければならない。」とされています。
 また同項の「・・・前項に規定するもの(以外のものを通行する車両の幅は、)・・・・」については、 車両制限令第五条第一項で、「市街地を形成している区域内の道路で、 道路管理者が自動車の交通量がきわめて少ないと認めて指定したもの又は一方通行とされているものを通行する車両の幅は、 当該道路の車道の幅員から0.5mを減じたものをこえないものでなければならない。」とされています。
 したがって市街地区域内の道路を通行できる車両の幅は、 基本的には当該道路の車道の幅員をXとすると(X-0.5)/2以下となります。
 また、 市街地区域内の道路で交通量が極めて少ないと認められ道路管理者が指定したもの又は一方通行とされているものを通行できる車両の幅は(X-0.5)以下となります。
 これらのことから、 幅員狭小道路については道路の構造を保全し交通の危険を防止しつつ地域住民の皆さんの交通利便性を確保する観点から、 交通量や沿道状況等を十分考慮しながら車両制限令第五条第一項の規定による指定などについて検討する必要がある場合もあると思われます。
 なお最高限度を超える車両が現に通行している個別の具体的市道の現状については、 道路管理者として上記の法の主旨を踏まえながら市道認定の時期・経緯・経過措置の状況等を十分調査検討して判断することが必要と考えられます。
 いずれにしても幅員狭小道路については、 緊急車両の通行や災害時の交通確保等を考慮すると可能な限り早期に拡幅整備することが重要ではないかと考えられます。

Q29 蒸気管を埋設し占用申請する場合の構造上の規定について
 一般企業から、径100mm程度の蒸気管を道路下に埋設したい旨の道路法32条に基づく占用申請がでてきたが、 構造上の規定等があれば教授願いたい。
 蒸気管は管自体にかなりの熱を持つと思われるが、 土中に埋設するときに温度を何度以下にしなければならないというような蒸気管に関する規定や条例があるか、 また、他の法令(消防法など)で参考になるものがあれば教授願いたい。
A29  蒸気管の道路占用については、道路法第三十二条において「水管、下水管、ガス管その他これらに類する物件」 として、道路管理者の許可を受けなければならないとされています。
 道路占用の基準としましては、道路法施行令第十条3項と同第十二条において占用場所について、 同施行令第十四条において占用物件の構造についてが、記述されています。
 通常、これらの許可基準を参考として占用の許可をされているのが現状のようです。
 なお一般的に、蒸気管については蒸気輸送中の蒸気漏れや放熱による熱損失をできるだけ少なくすることが重要であり、 輸送管は全て保温材で覆うことにより保温されています。
 蒸気管の占用等に関する条例・基準等については、「架空の管類の占用場所」に関する道路占用許可基準、 「上空通路への蒸気管の添加」を禁じた道路占用許可基準、 「蒸気管が、可燃性の壁・床・天井等を貫通する部分について遮熱材料で被覆すること」を規定した火災予防条例、 等をそれぞれ策定している市があります。
 また、社団法人日本熱供給事業協会から「熱供給施設の技術基準」が出版されており、 熱供給事業者の方々が施設の設計や道路占用を申請する際に参考としています。

Q28 工事の施工に伴う第三者損害に係わる補償について
 補償費用の発注者と請負者との負担についての区分けについて、 どの基準(金額又は率)等で分けるのが適正か。
 また、その根拠についてご教示お願いします。
A28  工事の施工に伴い第三者に損害を及ぼした場合の補償については、 通常、工事の契約時に取り交わす請負契約約款において定められていますので、 ここでは中央建設業審議会により決定され、 各省庁等の国の全ての機関・地方公共団体・公団等に採用が勧告された公共工事標準請負契約約款により説明します。  同約款第二十八条(第三者に及ぼした損害)において「工事の施工について第三者に損害を及ぼしたときは、 乙(請負者)がその損害を賠償しなければならない。ただし、その損害のうち甲(発注者) の責に帰すべき事由により生じたものについては、甲が負担する。」とされています。
 また同条第二項において「前項の規定にかかわらず、工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、 振動、地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぼしたときは、 甲がその損害を負担しなければならない。ただし、 その損害のうち工事の施工につき乙が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたものについては、 乙が負担する。」となっています。
 したがって、 発注者と請負者の双方の責に帰すべき事由により生じた損害についてはそれぞれの責任の割合に応じて補償の分担をすべきと考えられますが、 それぞれの帰責事由が損害に寄与した割合の決定方法については本約款に明文の規定はなく協議によって解決することが妥当と考えられます。

Q27 底地所有者の同意について(再質問)
 道路法4条の私権の制限につきまして使用権と収益権が制限されるのは、表面上の管理に ついてだけでしょうか?
 地上および地下についても及ぶのでしょうか?
 今回相談の発端となったのは昭和23年以前から村道として認定して路線を合併により市道 として引き続き認定している路線で、所有者も道路として使用することについては問題ないが、 地下に埋設管を入れることには所有権に基づく協議が必要だといわれているものです。
 道路の無償使用貸借権が発生している道路について、通常考えられる公共性のあるライフライン をいれることは道路として使用することの一部として既に承諾済みと考えているのですがどうでしょうか?
A27  再質問のことについては以下のとおりです。
@ 第4条の私権の制限を受ける範囲については、先の回答で示した「改訂3版道路法解説」によると、 「この私権の制限を受ける範囲は、・・・立体的には支壁その他の物件の存する部分はもとより道路区 域全般の上下にわたり道路の構造の保全、交通の危険防止その他道路管理上必要な範囲と解される。 したがって、・・・地下にわたっては、いかなる深度まで私権の制限を受ける範囲と考えるべきかは 技術的な判断に属する問題と思われるが、これは個別のケースに即し判断されるべきものであると考えられるので、 地下もまた一律には限定できないものと考えるべきであろう。」とされています。
A また通常考えられる公共性のあるライフラインを道路に入れること対する承諾に関しては以下を参考にしてください。 法第32条(道路の占用の許可)によると、郵便ポスト・電柱・電線・水管・下水道管・ガス管・鉄道 ・広告塔等の工作物、物件または施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、 道路管理者の許可を受けなければならないとされています。
 上記解説書によると、「この許可は道路管理権に基づくものである。道路管理権は、一般交通の用に 供するという道路本来の目的を達成するため法律が認めた特殊の権能であり、・・・公権的側面と ・・・私権的側面とを有する包括的な権能と考えられる。占用の関係においては、この道路管理権の公権的側面に対応し 、民法上の賃貸借契約等にはない特別の法律上の効果が与えられている。・・・
また、使用契約により権原を取得した道路敷について占用を許可する場合であっても、法第四条の趣旨より、 所有権者の同意を得る必要はない。」としています。 
したがって、今回のことについては以上のことを参考とし法の主旨に沿いながら管理者が判断することとなりますが、 質問の内容のみでは道路権原の取得状況やこれまでの経緯等の詳細が明らかでないことから、 貸主との間で何か懸念が想定される場合は、事前に貴市の顧問弁護士等とも相談し、慎重に対処することが大切でしょう。

Q26 底地所有者の同意について
無償使用承諾を得た個人所有地(公共用地を含まない私道)を道路法の手続きをして供用した市道の
掘削許可に対して土地所有者の同意または承諾を必要とするかどうかについてお聞かせください
A26 道路区域内においては、法第4条(私権の制限)で 「道路を構成する敷地、支壁その他の物件につい
ては、私権を行使することができない。但し、所有権を移転し、又は抵当権を設定し、若しくは移転する
ことを妨げない。」 とされており、私権が制限されています。
この法第4条の適用開始時期に関しては、 「改訂3版道路法解説」 (道路法令研究会・編著 大成出
版社)の同条の解説によると、 「道路が成立するためには供用開始行為が必要であるが・・・ (中略)
まず権原を取得し、これに道路新設工事を加えて後供用を開始し道路が成立することとなる。・・・(中
略) しかし権原の取得が済めば、原則として道路として供用の開始がなされるのは時日の問題であ
り、・・・(中略) 供用開始前といえども、道路区域の決定がなされその区域内の土地についての権原
を道路管理者が取得した段階において、本条を準用することとしている。」 となっています。
また、権原については同書の第91条第2項の解説で「権原とは、・・・ (中略) 道路についていえば、
当該土地を道路の敷地として使用することを正当ならしめる法律上の原因であって、具体的には、当
該土地についての所有権、地上権、賃借権、使用貸借権等の権利をさし、さらに当該土地を道路とし
て使用することについての土地の所有者及びその他の権利者の単なる同意を含むものと解する。」
となっています。 従って、ご質問の土地所有者の同意または承諾に関しましてはこれら法の主旨に
沿い、道路権原の取得状況・掘削許可の申請内容等個別条件を考慮しながら判断することとなります。

Q25 地下式調整池本体となる波型ポリ製部材の共通仮設費率の考え方について
 現在、地下式調整池の設計を行なっているところですが、その積算について、地下式調整池の本体となる、 波型のポリ製の部材について、共通仮設費率の対象としていいか教示ください。 ちなみに、ポリ製の部材の施工は人力で積上げ(並べ)、ポリ製の部材が直接工事費に占める割合が全体の5割になります。
A25  公共土木工事の積算については、貴市において使用する積算基準が定められているものと思いますが、 ここでは、地方公共団体等でも広く用いられている国土交通省の「土木請負工事積算要領」および 「土木工事工事費積算基準」(国官技第323号 平成15年3月24日 国土交通事務次官通達)(以下まとめて「積算要領等」という。) による場合を例として以下にのべます。 請負工事のなかで、共通仮設費は間接工事費として計上され、現場管理費とともに工事全体を一括して捉えて積算します。 その算定方法については、「土木請負工事の共通仮設費算定基準」 (国官技第351号 平成14年3月18日 国土交通省大臣官房技術審議官通達)(以下「算定基準」という。)に定めがあり、 工種区分に応じた所定の率計算と積み上げ計算による額を加算することとなっています。 ご質問の波型ポリ製部材は、開発後約10年程度経過し、これを使用した地下式調整池等も 国内で多数の施工実績があるといわれていますが、共通仮設費の対象とするかについては、 歩掛りが「積算要領等」に記載がなく、「算定基準」においても算定根拠となる標準的な工種区分が明確でないことから、 対象とすべきかの判断は現状では困難です。
 このことから、その取り扱いについては、 @施工実績のある発注者に照会し指導を受ける、 A建設関係の物価・積算の調査機関に依頼し特別調査を行う、 B開発元の企業に問い合わせ、確認する等の結果により判断する必要があると考えます。
 なお、土木工事積算に関しては、本会出版の「改訂版 わかりやすい土木工事積算」−実務者のための積算入門− (平成17年9月発行)に「積算要領等」や「算定基準」の内容が詳しく解説されていますので参考としてください。

Q24 配置技術者の変更について
 配置技術者の変更については、「監理技術者制度運用マニュアル(国交省)」で、 病気・死亡等のやむをえない事情以外は変更できないとなっていますが、 現場代理人も含めてのことと解釈してよいのか。 また、このことについて 「マニュアル」以外(建設業法等)に記載されている項目があればご教示いただきたい。
A24  「配置技術者」とは、通常、建設業法第26条1項にある "建設業者が請け負った建設工事を施工するとき当該工事現場における建設工事の技術上の管理をつかさどる者" (以下「主任技術者」という。)、
または同条2項にある"特定建設業者が政令で定める額以上の下請け契約をした場合に、 主任技術者に代えて当該工事現場における建設工事の技術上の管理をつかさどる者"(以下「監理技術者」という。)を指しており、 同条3項において "公共性のある工作物に関する重要な工事で政令に定めるものについては工事現場ごとに専任のものでなければならない" とされています。
 「主任技術者」または「監理技術者」(以下「監理技術者等」という。)の工事現場での途中交代については、 国土交通省の「監理技術者制度運用マニュアル」(以下「マニュアル」という。)に、質問に記述の場合等の例示があります。 一方「現場代理人」の位置付けについては、「公共工事の請負契約」で定められるのが一般的であり、 「配置技術者」が「現場代理人」を兼ねる場合を除き、上述の「配置技術者」の位置付けとは関わりがなく、「マニュアル」の対象者ではありません。 なお、「現場代理人」に関しては中央建設業審議会が決定し国の機関、地方公共団体等に採用を勧告した 「公共工事標準請負契約約款」(以下「約款」という。)における「現場代理人」の規定を例とすると、 発注者と受注者との間の「工事請負契約」上の定めであり、「現場代理人」の変更に関しては「約款」第10条1項に定めるところにより 受注者から発注者への通知事項となりますが、当該工事に支障が出ないことを第一に判断されるべき事柄でしょう。

Q23 既存不適格建築物の移転補償における移転工法の考え方について
既存不適格建築物 (用途地域) が支障となり移転補償を要する場合、通常であれば曳き家工法 (補償)
で十分対応可能なケースであるとします。
区画整理を施行するにあたり、上記の場合の移転補償費算出における移転工法の考え方として、
 ア)既存不適格建築物であるということを考慮することなく、通常の曳き家工法で認定するのか
 イ)建築基準法上移転できないため除却工法(価値補償)で認定するのか
ご教示ください。
なお、区画整理事業のため、仮に曳き家を行うにせよ建築基準法上の新築行為に該当します。
A23 ご質問のなかでは既存建築物がどのような経緯で建築されたか不明ですが、土地区画整理事業にお
いて既存不適格建築物(用途地域)を移転する場合、
@換地計画において適正となる用途地域に移転することが原則です。また、A建築基準法第48条の
ただし書きにある"環境を害するおそれがない等と認め、又は、公益上やむをえないと認めて許可した
場合"に該当すると判断するときは、同法48条の13項に示すとおり、所定の手続きを経て建築審査会
に諮り建築許可を得ることも考えられます。
以上のケースにおける移転補償費の算定については、上記の@に該当する場合は通常の再築工法
で費用を計上することとなります。Aに該当する場合は曳家工法で費用を計上することとなりますが、
この場合は、建築審査会に諮るための費用(申請手数料や建築士への委託手数料等)も計上する
必要があります。 また、どうしても用途地域に適合せず、地区外に移転せざるを得ないのであれば、
再築工法で費用を補償することとなります。
なお、除却工法は、既存建物に比較して支障部分がわずかであり、かつ重要でなく従前の機能にほ
とんど影響を与えない場合、または建物を再現する必要がないと認められるとき採用する工法であり、
ご質問の移転工法の趣旨と異なると考えられ、しかも移転補償費算定においては上記の@、Aに
比べ権利者にとって不利となることに留意するべきでしょう。

Q22 レディミクストコンクリート工場の選定について
 市の公共工事においてレディミクストコンクリートを使用するにあたり、県の「公共工事共通仕様書」に従って工場の選定を行うこととしているが、工場の選定について上記の仕様書では"JISマーク表示認定工場で、かつ、コンクリートの製造、施工、試験、検査及び管理などの技術的業務を実施する能力のある技術者が常駐しており、配合設計及び品質管理等を適切に実施できる工場(全国品質管理監査会議の策定した統一監査基準に基づく監査に合格した工場等)から選定"となっている。これに関し、以下のことについて教示願いたい。
 @ 括弧書き内の「工場等」のうち、いわゆる「〇適マーク」のない工場の扱いについて
 A 生コンクリートの品質管理監査制度の位置付けおよびJIS表示認定工場と〇適マークのある工場の相違点について
 B 上記仕様書における記述内容の強制力について
A22  レディミクストコンクリート工場の選定について、貴県の「公共工事共通仕様書」は国土交通省の「土木工事共通仕様書」の内容とほぼ同一となっていますので、ここでは国土交通省の「土木工事共通仕様書」(以下「仕様書」という。)の内容に沿って回答することとします。
 質問@について:「〇適マーク」のある工場とは、既にご承知のとおり「『全国生コンクリート品質管理監査会議』の策定した統一監査基準に基づく監査に合格した工場」を指しており、「仕様書」にある括弧内の記述は"コンクリートの製造、施工、試験、検査及び管理などの技術的業務を実施する能力のある技術者が常駐しており、配合設計及び品質管理等を適切に実施できる"と認められる工場の例示と考えられます。したがって、上記「仕様書」括弧内の「工場等」に該当するものの「〇適マーク」のない工場の扱いについては、「〇適マーク」のある工場と同等以上と認められるものについては選定の対象としてよいと云えるでしょう。
 質問Aについて:この制度は、全国生コンクリート工業組合連合会が、第三者機関として、産・官・学の体制からなる全国生コンクリート品質管理監査会議(以下、「全国会議」という)を発足させて、全国統一品質管理監査制度(品監)を作り、「全国会議」が生コンクリート業界からの要請に基づいて実施しているものです(詳細については「全国生コンクリート品質管理監査会議」のHP(http://www.hinkankaigi.jp/)を参照のこと。)。なお、〇適マークのある工場はJISマーク表示認定工場のうち質問@の回答に示すものを指しています。
 質問Bについて:中央建設業審議会が決定した「公共工事標準請負契約約款」によれば、(総則)第1条1項において、発注者および請負者は、この約款に基づき、設計図書に従い、この契約(この約款および設計書を内容とする工事の請負契約を言う。)を履行しなければならないとされ、「仕様書」は設計図書の一部として、図面等とともに、履行しなければならない対象となっています。したがって、「仕様書」の記述内容は履行しなければならない契約上の基本事項です。

Q21 仮設ヤード構築に伴う人家の立ち退き(一時移住)補償の是非について
 仮桟橋などの仮設ヤードは人家を避けて構築するのが一般的ですが、人家を避けなければならない法的根拠はあるのでしょうか。山岳斜面地にある現道のバイパス道路の一部となるPC橋梁建設工事にあたり、@人家を避けるよりも、人家を補償し立ち退きしてもらい、仮設ヤードを構築する方が経済的であり、あるいは、A工事中に防音対策を行う費用よりも、住民に工事期間中の一時移住費用を補償する方が経済的であることが比較検討の結果判明し、かつ、住民は人家の補償立ち退きを望んでいます。
 このようなケースではどう対処するべきでしょうか。
A21  土木工事においては、現場の条件等によって、工法・工期・作業性などが左右され、その結果、建設に要する費用も大きく変動することとなります。このため工事担当者はこれらの条件を正確に見極めることが重要であり、なかでも「仮設のあり方」は主要な検討事項の一つでしょう。
 仮設桟橋等の仮設工作物は、これまで、人家等を避けて構築するのが一般的でしたが、その理由は、当事者の了解やコストの面を考えると、人家を避けたほうがトータルとしては安価になるとの考え方が浸透しているためと推察されます。
 今回のように、当事者が移転を望み、コストの比較検討の結果、移転のほうが安価であり、他に考慮すべき条件もないと判断される状況の場合には、移転を伴っても問題ないものと考えます。
 しかしながら、仮設は完成図面には記載を要しない作業工程で、目的ではなく手段とされる工事であることから、後々、トラブル等の原因となる場合も想定されますので、当事者と"移転に関する契約"を締結しておくことは勿論ですが、仮設工法決定までの根拠などの検討結果や工事中の振動等による住家への影響をモニターするなど、成果と説明資料を整えて、いつでも開示できるようにしておくことが大切です。

Q20 減価補償地区区画整理の施行者について
 市内に減価補償地区があり、市施行の区画整理を予定しているが、組合施行による区画整理の可能性についても検討したい。減価補償地区の区画整理について実施事例を教えて欲しい。
 また、減価補償地区区画整理は、法律上「施行者は行政に限る」という制限はあるのか。
A20  土地区画整理法上は「減価補償地区」であることによる施行者の制約規定はありませんが、 減価補償金の補償義務が定められている施行者は国・都道府県・市町村及び都市再生機構・地方住宅供給公社となっています (土地区画整理法第109条)。
 そして、これらのいわゆる公共施行では、宅地減価分を金銭で補償するよりも、道路や公園等に充てる公共減歩に見合った土地 の先行買収を実施する場合が多く見受けられます。
 「減価補償地区」では、組合施行の場合、公共施設用地や事業費に充当するために従前宅地より評価の下がることとなる減歩あ るいは賦課金が生じるため、権利者の同意を得ることが困難となります。仮に、事業費全体を公共等で補助・助成できる場合でも、土地 区画整理事業では土地の取得がないので、事業同意の取得や事業執行の確実性を考慮すると、組合施行では「減価補償地区」での土地 区画整理事業は一般的には難しいと考えられます。
 なお、「減価補償地区」の土地区画整理事業実施例については、組合施行の事例はごく希ですが、市町村事業は全国各地で相当 数ありますので(組合等施行の2%、市町村事業の74%(出典:「月刊まちづくりの焦点」NO.53 Sep.2001))、貴市も会員である(社)街 づくり土地区画整理協会に照会するとか、全国の都道府県や市町村のホームページなどから検索されるのが早道でしょう。

Q19 土地使用貸借契約と取得時効について
 道路敷地の取得において、やむを得ない理由により土地使用貸借により権利を取得し、土地使用貸借契約 を締結するにあたり、土地所有者から「将来において民法162条"取得時効"が適用されるのではないか」と心配する問い合わせを受けています。
 道路管理者としては土地使用貸借契約書により「借りる」という意思なので、所有権の"取得時効"はできない、生じないと解釈していますが、いかがなものでしょうか。
A19  「使用貸借」については民法の第593条〜第600条に規定があり、"当事者の一方が無償で使用及び収益をした後に返還をすることを約して、相手方からあるものを受け取ることによって成立"し、借主は以下の義務を遵守する必要があるものとされています。
@ 契約または目的物の性質によって定まった用法に従って使用または収益をする。
A 第三者に使用または収益させない。
B 借用物の通常の必要費の負担。
C 借用物の返還(契約に定めた時期(第597条1項)、または借主が契約に定めた目的に従い使用
及び収益を終わったとき(第597条2項)。期間も目的も定めていない場合は貸主が返還を請求した
とき(第597条3項))。
 さらに、貸主には借主が上記@、Aに違反したときの解除権(第594条3項)があります。
そして「使用貸借」は契約の目的が終了した場合等に失効する(第599条)ものとされています。 一方、「取得時効」は"他人のものまたは財産権を一定期間継続して占有または準占有するものにその権利を与える制度"で、 "20年間、所有の意志をもって平穏かつ公然に他人の物を占有することによって所有権を時効によって取得する"(民法第162条)ものです。
 したがって、ご質問のような道路管理者と貸主の間で土地使用貸借契約が締結されている場合には「取得時効」要件の"所有の意志をもって"いるとは云えず、前述の「使用貸借」の規定に従う限り「取得時効」が成立することはないと考えますが、最終的には、貴市の顧問弁護士等の見解を伺うなど慎重な対応が必要でしょう。

Q18 公共工事における現場事務所の設置について
 公共工事における経費の一つとして、営繕費の率の中に現場事務所の設置費が含まれているが、いくら以上の工事価格・請負費の時に設置を実施するべきか。
それとも額に係わらず設置するべきか?
【例】 工事価格80万円のうち、間接工事費30万円の工事を実施した時、運搬費、安全管理費等が当然掛かるが、現場事務所も設置すべきか?
A18  公共土木工事の積算については、市町村の場合、通常、当該都道府県の積算基準を準用するものと思われますが、ここでは、国土交通事務次官通達の「土木請負工事工事費積算要領及び土木請負工事工事費積算基準の制定について」(国官技第323号 平成15年3月24日)の場合を例として以下に回答します。
 現場事務所の設置に要する費用は、請負工事費⇒工事原価⇒間接工事費の共通仮設費に含まれ、営繕費として計上することとされています。 また、営繕費の算定については国土交通省大臣官房技術審議官発の「土木請負工事の共通仮設費算定基準の一部改正について」(国官技第351号 平成14年3月18日)に示すとおり、一部の積み上げ項目を除き率分の共通仮設費に含まれており、工種区分による所定の率に直接工事費等の対象額を乗じて得た額を計上することとなります。 したがって、河川工事、道路改良工事など工種区分の直接工事費等の額に応じた率分の共通仮設費として計上するべきでしょう。
 これは、近年、営繕費の算定が積算の段階で適切に査定することが困難となってきていることから、実態調査により直接工事費等とこれらの費用の統計的関連を求め、率により算定することとしたためとされています。 以上のことについては、本会発行の改訂版「わかりやすい土木工事積算−実務者のための積算入門−」(土木工事積算編集委員会 編 (社)全日本建設技術協会 平成17年9月)に詳しく記載されていますので参考にしてください。

Q17 設計額違算の会計検査における扱いについて
 設計額に違算(積算過大)があったとしても、訂正後の設計額が請負額以上なら、会計検査で不当事項に当らないのではないか?
 支出(契約額)は入札により決定しているにもかかわらず、会計検査で積算過大をなぜ指摘されなければならないのか?という疑問から、  「わかりやすい土木工事積算」(発行(社)全日本建設技術協会)で調べてみますと「会計法では契約額は予定価格の範囲内」と書かれておりました。  設計額の算出は予定価格を出すためです。一方、いわゆる違算のうち上記の場合、会計法に抵触しないため不当事項に当たらないと思うがそれでよいか。
A17  会計検査院の検査報告におけるいわゆる「不当事項」とは、会計検査院法第29条の3によれば"法律、予算に違反し、または不当と認めた事項"となっています。
会計検査院から不当事項として指摘されているものの態様は、
@ 法令や予算に違反した会計経理や予算執行
A 経済的または効率的でない予算執行
B 所期の目的を達成せず、効果をあげていない予算執行 に大別され、具体的には、ァ)計画・設計不適切、ィ)設計過大、ゥ)積算過大、ェ)施工不良、ォ)施行不適切等、12項目の事例の記述があります(出典:平成16年度版 「公共事業の決算と検査」大成出版社)。 これらの事例のうち、積算過大については、「部分的に積算が過大であっても、直ちに当該過大額をもって、不当とされるものでなく・・・(中略)、予定価格に対する落札等の差額や、過少積算が考慮されたうえ、不当額も算定されているようである。」(出典:上記 同書)とされています。 これは、「〇会計検査院は、こと積算などの検査においては「国損なければ指摘なし」という立場、〇計算ミスと契約額の算定では、積算過大となっている額を単純にそのまま指摘するのではなく、結果として割高となっている契約額を指摘する」(出典:改訂6版「 公共工事と会計検査」(財)経済調査会)との理由からです。 したがって、ご質問のことについては直接的には不当事項にはあたらないと考えられますが、予定価格の積算にあたって「積算ミス」は適正な積算事務とは言えず、避けなければならない事柄であることに注意するべきでしょう。

Q16 道路沿いの民地内に設置された有刺鉄線への対応について
 道路沿線の個人所有地において、この土地所有(管理)者により所有地内へ木杭設置のうえ、有刺鉄線が張られています。歩行者が道路を通行する際に、強風等によりこの土地へよろめいたり、倒れた場合には大怪我をする恐れがあるため、この土地所有(管理)者へ撤去を含めた指導の可否について教示願います。
 なお、当市においては沿道区域の指定(道路法44条)は行っていません。
A16  沿道区域の指定(道路法第44条)がなされている場合は、同法同条の"沿道区域における土地等の管理者の損害予防義務"を適用することにより対処可能です。
 この指定を行っていない場合の当該工作物の撤去を含めた指導等については、道路管理者として、まず、工作物所有(管理)者に事情を説明して危険防止の対応をお願いすることが第一と思われますが、これが困難な場合、
@「民法」上の"相隣関係"等関係条項の適用について、公物管理・訟務担当部局あるいは弁護士に相談する、
A「道路交通法」(以下「道交法」という。)の道路警察権を有する所轄の警察署長に、"沿道の工作物等の危険防止措置"(「道交法」第82条)の適用について相談し対処してもらう、
B沿道区域の指定(道路法第44条)を行って対処する等の手段が考えられます。
 これらのうち、どの手段によって対処するかについては、道路管理者と土地所有(管理)者との関係、現地の状況及び緊急度等を総合的に勘案して判断するべきと思われます。
 なお、ご質問のことに類似した事例について、本会ホームページ内の"会員のQ&Aのページ"Q1に対するA1として登載されていますので参考にしてください。

Q15 現場代理人の工事現場常駐制について
 「建設業法に規定している現場代理人については、工事現場に常駐し、その運営、取り締まり等を行う。従って、配置予定の現場代理人は他の工事と重複することができない。」とされていますが、たとえばある工事の特記仕様書に「工事期間のうち、12月1日から翌年4月30日までの期間は、積雪により工事を一時中断する。また、現地状況等により、5月1日以降においても中断を行う場合があるため、再開の時期は監督職員の指示による。」と記載してある場合等は、その中止期間内で他の工事の現場代理人を行うことは出来るのでしょうか?
A15  現場代理人常駐の必要性については、通常、発注者の「工事請負契約約款」に定められています。ここでは、中央建設業審議会が決定し国の機関、地方公共団体等に採用を勧告した「公共工事標準請負契約約款」(以下「約款」という。)における現場代理人の規定を例として、以下に述べることとします。
 現場代理人については、「約款」の第10条2で「契約の履行に関し、工事現場に常駐し・・・、(以下略)」と規定されています。また、建設業法研究会編の「改訂版 公共工事標準請負契約約款の解説」(大成出版社)の137ペ−ジに、「常駐とは、当該工事を担当していることだけでなく、さらに、作業期間中、特別の理由のある場合を除き常に工事現場に滞在していることを意味するものであり、発注者または監督員との連絡に支障をきたさないことを目的としたもの。」と記述されています。
 この「常駐制の義務付け」は建設業法の規定ではなく、発注者と受注者との間の「工事請負契約」上の定めであることから、ご質問のことに関しては発注者が判断すべき事項と考えられ、当該工事に支障が出ないことを第一にして、その可否を決定すべきと思われます。

Q14 人孔鉄蓋の調達について
 当市は、現在、人孔鉄蓋について、JIS規格に準処し人孔鉄蓋仕様書を整え、2社を承認し鉄蓋を使用しておりますが、最近、他のメーカーが参入したいと申し入れてきました。
 資格等については、JIS規格表示許可書及び下水道用資器材製造工場認定書があり、グランドマンホール協会にも加盟しております。
 一方、管理面から、人孔カギは現在承認している2社の2タイプとなっております。
 市とすればカギを2タイプ以上増やしたくない為、この件を伝えると、その点(知的財産法等) はクリア出来るとのことです。よって市の基準を満たすことは可能と思料されます。承認を拒否した場合、公平で自由な競争を阻害することを禁止している独禁法に抵触するのか、また、2社に限定することは暗黙の随契となり官製談合防止法に抵触するのか、ご教示願います。
A14  ご質問の"市が仕様を定めた人孔鉄蓋"に関しては、「管理上、カギのタイプを増やしたくない」ことを参入させない理由とし、一方で、参入を希望するメーカーが「これをクリアできる」とされていますが、発注者として、まず、「クリアできること」について調査し確認するべきでしょう。
 一般的には、人孔鉄蓋は汎用品であり、ご質問の内容で判断する限り、2社のみに限定し、他のメーカーを排除することは、地方自治法の趣旨(下の【注釈】参照。)にはそぐわないものと思料されます。他の自治体において、指名競争入札等で決定している事例が多く見られますので、人孔のカギのことを含め、実態を調査して判断材料とすることも重要と思われます。
 現行どおりとした場合、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(通称;独占禁止法)第2条9項の「不公正な取引方法」に関する項目の"不当に他の事業者を差別的に取り扱うこと"や「入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律」(官製談合防止法)第2条5項の「入札談合等関与行為」に関する項目等に抵触するかとのお尋ねについては、軽々に判断することは慎まなければならず、内容の詳細を添えて市の顧問弁護士等、法律の専門家に相談していただきたい事柄です。
 なお、参考意見として、本事例の場合、2社とすることとした経緯及び質問内容以外の事情等の詳細が明確ではありませんが、「入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律」の「入札談合等関与行為」に該当する恐れがある行為はできる限り避けることが妥当なことと考えます。

【注釈】
 地方公共団体における公共調達については、地方自治法で一般競争入札を基本とし、指名競争入札や随意契約等は「政令で定める場合に該当するときに限りこれによることができる。」と定められています(第234条2)。そして、同法施行令第167条で、指名競争入札ができる場合として、「工事または製造の請負、・・・(中略)の契約でその性質または目的が一般競争入札に適しないものをするとき」とされ、同条2には、「随意契約」できる場合が列挙されています。

Q13 都市計画法第53条の許可と事業認可について
 都市計画道路予定地に平成6年に、私人が建築確認及び都市計画法第53条の許可申請を行い、 県知事の承認を得た土地がある。市では、当該地を含めて平成11年に都市計画事業(街路事業)の事業認可をとって 事業を進めている最中に、当該私人が「以前に建築確認及び都計法第53条の許可を受けている」として 建築を行なおうとしている。都計法第65条の許可申請が必要であり、起業者としては不許可とすることは明白である。 しかし、以前に許可に基づき、建築を継続した場合、支障物件として補償対象に出来るか。
  (尚、以前の建築確認申請の許可は有効と聞いている。申請した建築を長期間中断しているというのは、 法律の想定外のこと、と言う見解です。)
A13  「都市計画法(以下「都計法」という。)、第59条の都市計画事業(以下「都計事業」という。)認可に基づく同法第62条の「都計事業」認可等の告示後においては、同法第65条により、「「都計事業」施行の障害となる恐れのある・・・・(中略)建築物の建築・・・・(中略)を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。」とされており、建築基準法による「建築物の建築確認許可」および「都計法」第53条第1項により「都市計画施設区域内における建築許可」を得ていたとしても、「都計事業」認可の告示以前に建築物の建築に着工していない場合には、同法第65条の許可を受けなければならないものと考えられます。
 また、「都計事業」については、「都計法」第69条により「土地収用法」が適用され、「都計事業」の認可等の告示が「土地収用法」にいう「事業の認定」とみなされることから、同法第89条の規定が適用されることとなります。
 これによると、「「都計事業」の認可等の告示後に・・・(中略)工作物を新築・・・(中略)したときは、あらかじめこれについて都道府県の知事の承認を得た場合を除くほか、これに関する損失の補償を請求することができない」とされています。
 今回の場合、経緯、実態等、状況の詳細が明確とはいえず、軽々に判断することは避けなければなりませんが、以上のことを基本に、起業者として判断をする必要があると思料されます。この際には、参考として、県の都市計画等の担当部局の見解等を確かめておくことも大切なことでしょう。
 なお、上記のこと等、「都計法」の参考文献として、例えば「都市計画法の運用Q&A」(都市計画法研究会編(株)ぎょうせい 発行)が、建築確認に関しての参考文献としては、例えば「建築基準法質疑応答集」(国土交通省住宅局内建築基準法研究会 編 第一法規 発行)があります。

Q12 公共補償基準の「復成価格」について
 道路管理者が施行する道路工事に伴い、既設道路内の水道管が支障となった場合、移転補償はしてもらえるのですが、 "代替の公共施設等を建設する(既設管を再利用しない)ことにより行われる場合"の補償額算定では"財産価値の減耗分 を控除した額"とされています。
 この減耗分相当額の算定に必要なのが「復成価格」であり、算定について埋設当時と現時点では管の埋設位置、埋設深、 費用等いろいろ状況が変わってきていますが、どのようにすべきなのかご教示ください。
A12  公共補償については、公共事業の事業主体毎に、「公共事業の施行に伴なう公共補償基準」(以下「補償基準」という。)に関する、 要綱、規定等があり、通常、この「補償基準」によって公共補償が行われます。また、公共補償における「復成価格」とは、 「既存公共施設等と同等の公共施設等を建設することにより、機能回復する費用」と定義されます。
 以上のことから、まず、当該道路管理者の「補償基準」に関する規定類の内容を調査し、それを基本として、道路管理者と 「復成価格」について協議する必要があると思われます。
 しかしながら、今回のケースでは、当該道路管理者の「補償基準」の内容が明らかではないため、国土交通省の直轄工事による 「補償基準」の訓令(以下「訓令」という。)(平成13年1月6日国土交通省訓第77号)による場合を例として、参考までに以下に記述 します。
 既存公共施設等の機能回復が、代替の公共施設等を建設することにより行われる場合においては、当該公共施設等を建設するために 必要な費用(財産価値減耗分を控除。但し、やむをえないと認められるときはその全部または一部を控除しないことができる。) を補償するものとされています(訓令第8条要旨)。
 このことから、今回の場合、
 @ 管の埋設位置、埋設深等の変更が道路工事に起因するものであれば、道路管理者による補償
    の対象、
 A 補償に関する価格は、補償工事を実施する時点が基本、
 B 既存の水道管を再利用しない場合、その残存価値が補償の対象となるか否かについては、上記
    の訓令第8条にある"やむを えないと認められるかどうか"が判断基準、
 となります。
 なお、水道管を既設道路に埋設するにあたって、道路管理者から道路法32条による「占用許可」を得ていることと思われますので、 その許可条件についても精査が必要であることに留意してください。

Q11 鳥居の道路占用について
 現況3.6mの道路上に新規に神社の鳥居の占用申請が出て来ていますが、設置が可能か質問いたします。道路 法上設置が不可能な条文があるかお聞きいたします。
 道路管理事務担当者会議質疑応答集のP.782に掲載されておりますが、はっきり不可能・可能の条文等 が有るかお願いいたします。
A11  道路の占用許可に関しては道路法32条にその規定があります。そして、第1項に占用を許可する工作物等が限定 列挙されています。また、現在、道路法及びその施行令により道路の占用許可が認められている物件に関しては、 例えば、「改訂3版 道路法解説」(道路法令研究会・編著 大成出版社)のP.222〜P.228に列挙されており、 道路の占用許可はこれら以外による「特別使用関係」を認めない趣旨とされています(同書P.221)。この中に はご質問の「鳥居」についての記述がありません。したがって「鳥居」に対する道路の占用許可は出来ないもの と考えます。
 なお、法32条第1項の列挙した物件の末尾に「その他これに類する工作物(物件・施設)」という文言が付 されていますが、その解釈にあたっては限定列挙の趣旨に反しないよう厳格に判断すべきとされており (同書P.221)、ご質問の中にある「道路管理事務担当者会議質疑応答集」のP.782の記述でも「原則として、新 たに鳥居を設けることは認めるべきでなく、既存の鳥居についても極力撤去もしくは道路区域外への移設を指 導すべき」と記述されているところです。

(参考)
(道路の占用の許可)
第三十二条
1 道路に左の各号の一に掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合
 においては、道路管理者の許可を受けなければならない。
 一  電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、公衆電話所、広告塔その他これらに類する工作物
 二  水管、下水道管、ガス管その他これらに類する物件
 三  鉄道、軌道その他これらに類する施設
 四  歩廊、雪よけその他これらに類する施設
 五  地下街、地下室、通路その他これらに類する施設
 六  露店、商品置場その他これらに類する施設
 七  前各号に掲げるものを除く外、道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある工作物、物件又は
   施設で政令で定めるもの

「改訂3版 道路法解説」道路法令研究会・編著 大成出版社
P.221 第1項関係:各号の一に掲げる工作物、物件又は施設は限定列挙であり、これら以外による「特
    別使用関係」を認めない趣旨である。
P.217 道路の「特別使用関係」は、いわば道路の第二次的―副次的機能である。したがってあくまでも
    道路の本来的機能を阻害しない範囲内でのみ認められるべき性格のものである。「道路の占用
    制度」は特別使用関係の合理的な規制を図るもの。

Q10 道路法第21条の適用、手続きについて
 河川管理者によるバイパス河川の掘削にあたり、既存の道路を掘削し、将来的には橋梁となるのであ るが、当面(10年程度)は仮設管路を敷設した状態で、道路を供用する場合、道路法第21条の適用が妥当と考えるが、この場合の手続き及び事例について
A10  道路法第21条は道路と他の工作物と相互に効用を兼ねる場合における他の工作物管理者に「道路に関する工事」を施行させる場合のことについての規定です。
 一方、ご質問のことは、河川管理者が道路法適用の既存道路において、@道路を横断して管路を埋設する「河川工事」及びA河川工事を施工するために必要となる「道路に関する工事」を行うことと解されます。この場合の「道路に関する工事」については道路法第22条に「工事原因者に対する工事施行命令」として規定がありますのでこれを適用するべきでしょう。この際、「河川工事」に伴う「道路に関する工事」に関しては、同条第2項で、河川法第19条による「河川管理者が付帯工事としてこれを施行すること」は適用しないと規定されています。
 また、既存道路において行う「河川工事」に関しては、河川法第16条の2による河川整備計画を策定する段階で、河川管理者から道路管理者に河川の整備計画について協議がなされて既に合意済みと思われますので、工事の実施にあたってはそれを基本として管理者間で協議して進めるのが通常と思われます。
 したがって、手続きとしては、はじめに河川管理者から道路管理者に既存道路において「河川工事」を行うことについて協議をしていただき、協議が整った後に、道路管理者から河川管理者に対して道路法第22条による「工事原因者に対する工事施行命令」を行うのが適当と考えられます。
 なお、河川管理者との関係に関しては河川整備計画策定段階からの経緯等があることと思われますので、それをよく精査のうえ対処することが大切です。

(参考)
〔道路法〕
(兼用工作物の管理)
第二十条
 道路と堤防、護岸、ダム、鉄道又は軌道用の橋、踏切道(道路と日本鉄道建設公団、本州四国連絡橋公団若し くは鉄道事業者の鉄道又は軌道法(大正十年法律第七十六号)による新設軌道との交差部分をいう。)、駅前広場 その他公共の用に供する工作物又は施設(以下これらを「他の工作物」と総称する。)とが相互に効用を兼ねる場合 においては、当該道路の道路管理者及び他の工作物の管理者は、当該道路及び他の工作物の管理については、 第十三条第一項及び第三項並びに第十五条から第十七条までの規定にかかわらず、協議して別にその管理の方法 を定めることができる。
(他の工作物の管理者に対する工事施行命令等)
第二十一条
  道路と他の工作物とが相互に効用を兼ねる場合において、他の工作物の管理者に当該道路の道路に関する工事 を施行させ、又は維持をさせることが適当であると認められるときは、前条及び第三十一条の規定によつて協議 をした場合を除く外、道路管理者は、他の工作物の管理者に当該道路に関する工事を施行させ、又は当該道路の 維持をさせることができる。
(工事原因者に対する工事施行命令)
第二十二条
 道路管理者は、道路に関する工事以外の工事(以下「他の工事」という。)により必要を生じた道路に関する 工事又は道路を損傷し、若しくは汚損した行為若しくは道路の補強、拡幅その他道路の構造の現状を変更する必要 を生じさせた行為(以下「他の行為」という。)により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持を当該工事 の執行者又は行為者に施行させることができる。
 前項の場合において、他の工事が河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)が適用され、又は準用される 河川の河川工事(以下「河川工事」という。)であるときは、当該道路に関する工事については、同法第十九条 の規定は、適用しない。

(道路に関する工事とは)道路の新設、改築または修繕に関する工事をいう。(道路法20条第1項)

〔河川法〕
(河川整備計画)
第十六条の二 河川管理者は、河川整備基本方針に沿つて計画的に河川の整備を実施すべき区間について、当該河川の 整備に関する計画(以下「河川整備計画」という。)を定めておかなければならない。
 河川整備計画は、河川整備基本方針に即し、かつ、公害防止計画が定められている地域に存する河川にあつては 当該公害防止計画との調整を図つて、政令で定めるところにより、当該河川の総合的な管理が確保できるように定め られなければならない。この場合において、河川管理者は、降雨量、地形、地質その他の事情によりしばしば洪水に よる災害が発生している区域につき、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するために必要な措置を講ずるように特 に配慮しなければならない。
 河川管理者は、河川整備計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、河川に関し学識 経験を有する者の意見を聴かなければならない。
 河川管理者は、前項に規定する場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等関係住民の意見を反映 させるために必要な措置を講じなければならない。
 河川管理者は、河川整備計画を定めようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、関係都道 府県知事又は関係市町村長の意見を聴かなければならない。
 河川管理者は、河川整備計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
 第三項から前項までの規定は、河川整備計画の変更について準用する。

(附帯工事の施行)
第十九条 河川管理者は、河川工事により必要を生じた他の工事又は、河川工事を施行するために必要を生じた他の 工事を当該河川工事とあわせて施行することができる。

 Q9 発注者側から工事契約を解除した場合の補償額の算定方法について
 やむをえない事情により工事が続けられないと発注者側が判断した場合、標準契約約款第48条第1項により契約を解除することが出来ますが、第2項において乙へ損害を賠償しなければならない旨規定されています。
 建設業法研究会編著の「公共工事標準契約約款の解説」によれば「請負者に不利益を与えないことが条件であり(中略)請負者が既に支出した費用と、解除されずに工事が完成したとすれば請負者が得たであろう利益の双方に及ぶ」とあり、後段の「得たであろう利益」の算出方法に苦慮しています。
 一例として、当該工事の工事原価までは出来高に応じて当初契約との按分で算出し、一般管理費は当初金額のままといった計算でよいのではとも思うのですが、事例なども含めてご教示ください。
 A9  公共工事標準請負契約約款第48条第1項の規定により、発注者が任意に契約を解除する場合には、同条第2項により、その損害を賠償しなければならないこととされています。この損害賠償の範囲については、甲乙が協議して定めることとされており(建設業法研究会編著「公共工事標準契約約款の解説」大成出版社 P.366)、まず乙から損失額を出してもらった上で、それが適正であるかを甲がチェックすることになるものと考えられますが、この条項を使って任意解除し、損害賠償を行う例はあまり見られないようです。
 損害賠償の算定に当たっての一般管理費の扱いについては、特段の定めはなく、出来高に応じて一般管理費等も按分して算出する方法も考えられますが、当初金額のままとすることも可能であると考えられます。いずれにしても、請負者に不利益を与えないことが基本であり、この点をよく踏まえて甲乙がよく協議することが必要です。

(参考)公共工事標準請負契約約款 
第48条 甲は、工事が完成するまでの間は、前条第1項の規定によるほか、必要がある時は、契約を
     解除することができる。
    2 甲は、前項の規定により契約を解除したことにより乙に損害を及ぼした時は、その損害を賠償し
     なければならない。  

 Q8 道路改良工事の実施に伴う下水道管の支障移転について
 今年度はじめて市の道路改良工事(補助事業)により、市の下水道管が支障となるのですが、 原因者(道路管理者)から移転に伴う費用をもらったり、あるいは原因者が付け替え工事を行うことが できるのでしょうか。
 A8  道路に下水管等を埋設する際には、事前に道路管理者に対して道路法第36条による工事の計画書を提出し、 道路法第32条により道路占用許可の申請をする必要があります。一方、道路管理者は同第33条の条件に適合 すれば同第36条により許可を与えなければならないものとされています。
 一般的には、下水道管の埋設時に、道路管理者と下水道の管理者が事前に協議を行い、占用許可にあたり移設 が必要になった場合等の処置の仕方など(費用の負担、工事の実施主体等)について、道路管理者から条件 が付くと思われます。したがって、占用許可に際してどのような条件が付されているかをまず精査する 必要があります。
 ご質問の場合、〇既存道路において占用許可を得た後、道路拡幅等により下水道管が支障となったのか、 あるいは、〇既設の下水道管がありそこに新に道路を構築することになったのか、が明確でありません。
 前者の場合、占用許可条件がどのように付されているかが問題となります。道路管理者が、道路に関する工事 により必要となる下水道管の移設を同法第23条の付帯工事として施工する場合には、占用許可に付した条件 に特別な定めがある場合を除き、その全部又は一部を道路管理者が負担することになります。後者の場合は、 新に両管理者間で協議することとなりますが、道路工事が原因で既設の下水道管を移設しなければならないこ のケースでは、原因者である道路管理者側で一部又は全額の費用負担あるいは移設工事を実施できる場合が あると思料されます。
 いずれにしても、同じ市であっても、 道路管理と、下水道管理は異なる法律に基づいて業務を執行することに なりますので、両管理者間で協議することが大切です。

 Q7 再度入札で入札参加者が一人の場合の入札執行の可否について
 本町では入札約款に入札を取りやめる場合のひとつとして、「入札参加者が一人である場合は、 特別な事情がない限り、入札を取りやめるものとする。」と明記されているが、指名競争入札で1回目 の入札で落札せず、2回まで再度入札を行う場合、2回目の入札前に辞退者が相次ぎ、一人しか入札者が いなくなった場合には、一般的には入札を取りやめるべきか。または、「一人の場合は入札を取りやめる」 というのは、1回目の入札のみに適用され、再度入札の場合は一人であっても、入札を行うべきか。
 A7  貴町の入札約款に明記されている「特別な事情」の中に、ご質問のケースについての記述があればそれに基づいて 処理することになります。しかし、記述がない場合、その処理方法について、県の担当部局の考え方を参考にするの も一方法です。担当部局は、県土整備部 建設・不動産課 建設業・契約室です。 なお、あくまでも処理方法は最終判断は入札を執行する貴町当局であることに留意してください。

 Q6 工事写真の管理ソフトについて
 工事写真の電子納品について、業者が使用する納品物作成ソフトで よく使われている「ソフト名、メーカー名」を教えて下さい。
 A6 工事写真管理ソフトは、種類が多く色々な管理ソフトが使用されており、 どれがスタンダードかは言えない状態であります。
ご参考までに、工事写真管理ソフトの一部をご紹介いたします。
・写管屋
  (http://www2.kentem.co.jp/products/3shakanya.html
・蔵衛門工事写真
  (http://www.koujishashin.com/
・現場編集長
  (http://www.genba21.com/product/pro_v50.html
・現場絵巻
  (http://www.a-sk.co.jp/seihin_emaki.html
・現場名人
  (http://www.tfl.fujitsu.com/products/genba/
・電納ヘルパー 工事版
  (http://www.kts.co.jp/seijyou/k_helper/k_const/index.html

(参考サイト)
・土木系情報交換サイト しび・こむ (デジタル写真管理ソフトの使用実態調査をとりまとめられている)
  (http://const.cool.ne.jp/xml_pix/

 Q5 工事現場における車輌事故について
 横断溝設置工事中の現場において、夜間、走行中の車輌が既存舗装部分と床堀部に安全管理のため 設置していた覆工板との段差(5cm程度の段差、前後1.5m程度のスロープあり。)に接触し、 車輌の底部を強打した。
 現場の安全管理の方法としては現場前後に看板(段差あり)等を設置し、現場についても赤色灯を 点灯していた。また、現場は少し上って下った部分で見通しについてはあまりよいとは言えない部分 である。このような場合、運転手と道路管理者及び施工業者の責任関係というのはどのようになるの ですか。
Q&Aサンプル
 A5 ○このような事故の場合、事故の結果発生につき運転手の安全運行に対しての注意義務違反(注視義務 違反等)があれば自らがその責めを負うことになります。また施工業者が事故の発生が予見できるのに、 それに対応する回避義務を履行していなければ不法行為損害賠償義務を負います。
 更に道路管理者においては設置管理上の瑕疵の責任を負います。そして、理論上はそれぞれがその 過失の割合により全体の損害を分担することになります。従って損害の負担はそれぞれの当事者の具 体的な注意義務違反の程度によって変わってくることになります。

○本事例の場合、事故の原因や運転時の状況等が明らかではありません。事故の現状(車両の損傷
、覆工板、スロープの状況など)、運転時の状況(運転状況、走行速度、車両の整備状況など)、施工
業者の事故防止対策(縦断勾配のある道路での視認を配慮した対策を含む)等について、十分、把握し
ておかなければなりません。
○横断溝設置工事の現場は、通行上危険な箇所であり、特に、夜間時の走行車両に対しては、十分に危 険性を認識させるなど、施工業者、道路管理者は、事故防止対策を講じなければなりません。施工業者 としてとるべき所定の対策については、工事の契約図書、施工計画書に明示され、また、道路交通法上 の手続きは、通行の安全対策が許可条件として付されています。
○従って、施工業者においては、適切な事故防止対策がとられていたかどうか、また、道路管理者にお いては、適切な事故防止対策がとられていない場合、道路の設置又は管理上の瑕疵が追求され、施工業 者や占有者を十分に監督していたか否かを問われることになります。

○段差のすりつけについて
   ・「建設工事公衆災害防止対策要綱の解説」-土木工事編- 監修 建設省建設経済局(発行(株)
    大成出版社)P51 「第22 車両交通のための路面維持」
   ・「土木工事安全施工技術指針の解説」平成13年改訂版 監修 国土交通省大臣官房技術調査
    課(発行(社)全日本建設技術協会)P300 「段差のすりつけ」
では、「段差のすりつけは、5%以内の勾配ですりつけるもの」とされています。(今回の場合、5cm程度 の段差は、3.3%程度の勾配となる。)

○このような事例(判例)は多数あり、例えば、「道路管理瑕疵判例ハンドブック」監修 建設省道路局
道路交通管理課訟務班(発行(株)ぎょうせい)などが参考となります。なお、損害賠償や係争の状況が
生じた場合、その取り扱いや対応について、速やかに、国や県の公物管理・訟務担当部署や弁護士等
に相談するようにしましょう。

 Q4 計画中のバイパス道路へのゴルフ練習場からのボール飛来について
 バイパス計画ルートに隣接してゴルフ練習場があり、現在でも場外にボールが飛来している状況にあります。 隣接している民家には、飛来してきたボールが家の壁にあたることからゴルフ練習場側でネットを敷設していま す。今の状態では、バイパス供用後にバイパスにボールが飛来してくることは確実であり、もし、通行車両にボ ールがあたった場合、大事故になりかねない状況にあります。
 このような場合、@場外にボールを飛来させているゴルフ練習場側に責任があるのか、ボールが飛来すること がわかっていながらバイパスを計画した国側に責任があるのか教えてください。
 また、A仮に両者に責任がある場合は、事前の対策にかかる費用は両者負担という形になるのでしょうか。
Q&Aサンプル
 A4  @道路管理者としてボールが飛来するという危険性を認識できる場合には、バイパス計画でこの危険を回避 する措置を講じなければなりません。この措置がなされず事故が発生した場合、道路管理者側に責任が生じます。
 Aバイパスの計画段階において、仮に、妨害排除の措置をゴルフ練習場側に要請したとしても、これを受け 入れられることは困難と考えられます。従って、ゴルフ練習場からの飛来ボールによる危険防止対策として、 道路管理者は、バイパス計画の中で防護施設等による対応を図る必要があると考えられます。なお、費用の負 担は道路管理者となります。

 また、お尋ねの状況とは異なりますが、既に供用中の道路において、民地側からのボール飛来により事故が 生じた場合、道路管理者にボールが飛来し、事故を発生させることを予測できたかどうかが、ポイントになり ます。ボールの飛来がたびたびあり、危険が予想される場合には、道路管理者として危険を回避する義務があ りますので、速やかに、ゴルフ練習場側に対し、道路管理者としての状況を説明し、危険の除去について打ち 合わせ、対策をお願いします。しかし、ゴルフ練習場側において、危険防止の処置が実施されない場合、道路 管理者は危険防止の措置として、道路管理者の負担により防護施設等による対応が必要と考えられます。
 なお、事故の原因が、既に供用中の道路で道路区域外に起因するような場合には、取り扱いや対応について 、速やかに、国や県の公物管理・訟務担当部署や弁護士等に相談するようにしましょう。

 Q3 アセットマネジメントについて
最近、社会資本のストックの管理において注目されている「アセットマネジメント」について教えて下さい。
<新潟県協会>
 A3  アセットマネジメントの概念は、以下のとおりとなります。
 住民は、社会資本(公共施設)管理者に対し、ニーズを表明するとともに資金(税金)提供している。 管理者は、ニーズを満たすように施設の維持改善を行い、県民に対し施設機能サービス提供を行い、顧 客満足を得ていただくという図式が考えられる。このような管理マネジメント概念をアセットマネジメ ントと称します。
 すなわち資産価値の最大化を目的とし社会資本の最適な維持管理・運用を支援するツールとしてアセ ットマネジメントは捉えられています。
 また、アセットマネジメントには、長期分析と個別施設機能評価を分ける「マクロマネジメントとミ クロマネジメント」、官庁会計と企業会計の差異・応用をした「公会計とインフラ会計」などの概念要 素があります。アセットマネジメントの本質は、「あるものをどう運用するのか、既存機能の合理的活 用のためのツール」です。

 Q2 適化法のPFI事業への適用について
PFI事業は、適化法の対象となるのでしょうか。
Q&Aサンプル
 A2  PFI事業には多様な契約方式が考えられますが、会計法や地方自治法における請負契約、民間事業者等に対する 建設業法の適用関係が明確となっておらず、現時点では、PFI事業の全てが適化法の対象にはならないとは言い切れません。
 例えば、PFI事業において国等との契約形態が会計法又は地方自治法の請負契約に該当し、事業を実施する民間事業者 等が建設業法の適用になる場合には、適化法の対象となる場合もあると考えられます。 個別の契約により判断することが必要であると考えます。

 Q1 民地から道路へ突き出した枝で生じた事故の管理責任について
道路区域外である民地の立木が繁茂し、道路区域内にはみ出した枝により、道路(車両)の通行や道路 標識類の視認に支障が生じる恐れがあるため、この立木の所有者に対し、伐採等をお願いしていますが、 なかなか聞き入れてもらえません。このような場合、以下について教えて下さい。
 (1)事故が生じた場合、道路管理者の管理瑕疵を問われることはないか。
 (2)道路管理者としての対応策。
Q&Aサンプル
 A1 (1)について
・道路管理者としてその危険性を事前に認識しているのであれば、道路管理者としてこの危険を回避 する措置を講じなければならず、この措置をとらなければ損害賠償責任を免れることはできないと考 えられます。
(2)について
・私有物である以上、勝手に伐採することはできません。当該立木の所有者に対し、道路管理者とし て状況を説明し、危険の除去について打ち合わせ、お願いします。道路管理者としてその費用を負担 し危険を除去する場合、このことを所有者に申し出、了承が得られれば、道路管理者側で実施します。
・所有者の了承がどうしても得られない場合、引き続きお願いをする一方、危険を回避する必要があ る場合には、道路管理者としてとりうる危険防止の措置として、道路区域内での施設対応(防護施設 等)等を講じるか、危険回避措置としての通行の規制(禁止)で対応するしかないと考えられます。
・なお、道路法上では、道路区域外の沿道を、沿道区域の指定(道路法44条)することにより対応 することができます。沿道区域が指定されれば、当該立木の管理者(所有者)は、危険を防止するた めの必要な措置を講じることを要し、また、道路管理者は、当該管理者に対しこのような措置を命ず ることができます。
・こうした道路区域外の所有者と係争になりそうな場合や対応が困難な場合には、速やかに、国や県 の公物管理・訟務担当部署や弁護士等にその対応について相談するようにしましょう。