■第487回建設技術講習会(これからの公共事業のあり方) | 〜現場研修の概要 |
1)日光だいや川公園整備事業……………栃木県今市市瀬川 本公園は「日光の自然と悠久の歴史・文化へのいざない」を基本テーマに、日光地方生活圏における広域レクリエーション活動の拠点として位置づけられた広域公園である。 豊かな自然を生かし、水と緑があふれ、ゆったりとくつろぐことのできる空間を提供できるよう計画し整備を行っている。「オートキャンプ場」現在トレーラーハウスを備えた本格的なオートキャンプ場をはじめ、この地域に生息する生物の姿や生態をイメージしたフィールドアスレチックや広大な芝生広場などが利用できる。「ニュースポーツ広場」は15年4月にオープンし、パークゴルフ場・グランド場・ディスクゴルフ場を整備し、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の方が気軽にスポーツを楽しむことができる。また「緑の相談所」では県西地域の都市緑化の拠点として、相談員が花や緑に関する相談を受け展示会や講習会を開催している。 |
日光田母沢御用邸記念公園整備事業……………栃木県日光市本町 本公園は世界遺産に登録された「日光の社寺」に近接し、北には男体山、女峰山等の日光連山を仰ぎ、南は大谷川の清流を隔てて鳴蟲山を借景とし、西は寂光滝を源とする田母沢川を境とした閑静で風光明媚な場所にある。本公園にある旧日光田母沢御用邸は、明治32年に大正天皇(当時:皇太子)のご静養のため造営されたものである。旧御用邸のうち本邸が現存する唯一のもので、江戸・明治・大正期における建築技術や材料の粋を集めて造られた国内最大級の木造建築物である。平成15年12月には、貴重な建造物として国の重要文化財に指定された。【御座所】天皇陛下の執務室(元紀州藩江戸中屋敷)【謁見所】天皇陛下の公式の面会部屋 【御学問所】天皇陛下の書斎(元紀州藩江戸中屋敷)【皇后御座所】皇后陛下の執務室などのほか「研修室」「研修ホール」を併設している。 (平成12年度「全建賞」受賞事業) |
3) 日光ウォーキングトレイル整備事業……………栃木県日光市久次良町地先〜安川町地先 日光市では、平成元年から「地域住民によるまちづくり」を実践するため市内を5地区(湯元、中宮祠、清滝、西町、東町)に大別し、地域の持つ歴史・文化・生活環境等の特性を反映させた活性化策の検討を開始した。このような状況のなか、地域住民を中心に「西町活性化推進委員会」が平成5年に発足され、およそ2ヵ年にわたり活発な議論が行われた。 同委員会は、地域の将来を託す活性化策として、「歩いて楽しむ環境づくり」を市に提案、さらに、地域内の歴史的・文化的資産の保存と再生、散策ルートのネットワーク化、ポケットパークの設置などの具体案を提示した。これに基づき「歩いて楽しむ環境づくり」として、歩行者のための道路整備を行うとともに、他機関と協力し、地域内の歴史的・文化的資産の保存と再生、散策ルートのネットワーク化、ポケットパークの設置などを行っている。事業完了後も意見交換の場としての協議会を設置し、さらなる改良やソフト面での活動、緑化・清掃等の住民の協力等について協議を行い、フォローを行っている。訪れた人々が、自然景観や地域の歴史・文化・生活に触れることのできる、快適で安全な歩く人のための道づくりがなされている。(平成14年度「21世紀の人と建設技術賞」受賞事業) |
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