■第475回建設技術講習会(最新の建設技術)〜現場研修の概要


第475回建設技術講習会「現場研修主な立ち寄り先の概要」

1.花巻空港拡張整備事業……………花巻市石鳥谷町
 地域間交流の活発化、本格的な国際化時代の到来に対応して、内外に開かれた県土の形成を推進するため、県の交流拠点である花巻空港の滑走路2500mに延長し、ターミナル地域を新たに東側に展開することにより、増大する航空需要への対応や国際チャーター便の運航拡大等、国内外の交流拠点としての機能拡大を図るものである。また、航空機の就航率の向上は、公共交通機関の使命でもあり特に降雪地にある本空港においては、冬季間の雪氷状況等における運航制限により就航率が低下することから滑走路延長に伴う運航制限緩和により就航率の向上を図るものである。
・滑走路の延長(2,000m⇒2,500m)  平行誘導路の新設(3,455m)  ターミナルの移転 総事業費約261億円

2.花巻市宮野目区周辺事業
「国道4号花巻東バイパス」<国土交通省>
 ・事業延長 8.3km(バイパス延長7.8km+ICランプ延長0.5km)  ・幅員 25.0m  ・総事業費約450億円
「東北横断自動車道釜石秋田線整備事業(東和〜花巻間)」<JH東北支社>
 ・工事区間延長 11.8km  ・本線幅員 10.5m  ・総事業費約510億円
「花巻流通業務団地造成事業」<地域振興整備公団>
 ・整備面積 約37ha  ・総事業費約70億円
「空港アクセス道路(新設)事業(一般県道東宮野目二枚橋線)」<岩手県>
 ・計画延長 3.65km  ・幅員32.0m〜20.5m  ・総事業費 約48億円
「県道拡幅事業(一般県道東和花巻温泉線)」<岩手県>
 ・計画延長 4.26km  ・幅員12.5m〜16.5m  ・総事業費 約20億円

3.一級河川北上川一関遊水地事業……………一関市・平泉町
 一関遊水地は、計画洪水(1/100)から一関市・平泉町の市街地を守る周囲堤と中小洪水(1/10)からの地内の農地を守る小堤の2線堤方式により計画され、第一遊水地(820ha)、第二遊水地(470ha)そして第三遊水地(160ha)の合計1,450haで構成されている。
 計画では狐禅寺地点の基本高水流量13,000m3/sに対して、ダム群と一関遊水地により4,500m3/sを調整し、計画高水流量8,500m3/sに低減するもので、一関遊水地の分担量は1,900m3/sである。
 堤防等の河川管理施設については、用地買収を行っており、遊水地内については家屋の移転補償を行い、遊水地内は基本的に農地のみとし地役権補償を行うこととしている。
(地役権:「大洪水時に遊水させるために使用する土地として」地役権を設定しその対価を補償し、建物は移転の補償をする。なお、遊水地は河川区域としての指定をする)

4.新北上大橋(国道284号薄衣バイパス)……………一関市弥栄〜川崎村
 新しい北上大橋は、バランスドタイドアーチ形式。橋長482m、支間長208m、全幅員19.8mと同形式で日本一の規模である。水面からアーチ頂上部までの高さは約63mで巨大な鉄骨を恐竜に見立て「かわさきザウルス」の異名もある。薄衣バイパスは平成4年から11年の歳月をかけ延長3,420m、約145億円(うち新北上大橋が70億円)を投じて完成した。これまで洪水のたびに冠水し通行止めとなっていたが今回の道路改良でかさ上げを実施し、通行止めの解消も洪水対策と同時に実現した。


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