■第32回実地研修会(有珠山噴火災害復旧事業と道央圏連絡道路整備事業)

〜日  程



第32回実地研修会(有珠山噴火災害復旧事業と道央圏連絡道路整備事業)日程

会  場:

サッポロファクトリーホール
〒060-0032 札幌市中央区北2条東3丁目  TEL(011)207-5233


平成14年10月30日(水)(12:00開場:受付開始)

13:00

13:50

有珠山の噴火災害と復旧・復興

北海道虻田町長

長崎良夫

14:00

15:00

有珠山2000年噴火と火山災害

北海道大学大学院理学研究科
地球惑星科学専攻・教授

宇井忠英

15:10

16:00

有珠山の泥流対策工事

北海道建設部砂防災害課課長補佐

西尾正巳

 

ご挨拶

北海道開発局建設技術協会会長

山本 茂


10月31日(木)

会場前(8:30)出発

 (1)札幌ドーム建設事業(下車見学)
   札幌市豊平区羊が丘
   平成13年度全建賞 札幌市都市局建築部


 (2)北海道縦貫自動車道美原大橋・美原バイパス(下車見学)
   石狩郡新篠津村〜空知郡南幌町
   札幌開発建設部


 (3)豊浜トンネル崩落事故復旧事業(下車見学)
   古平郡古平町 小樽開発建設部

 小樽港湾整備事業(下車見学)
   小樽市築港 小樽開発建設部


 昼食・小樽市内(12:00〜13:00)

   (4)道央自動車道 有珠山噴火災害復旧事業
    虻田郡虻田町
    平成13年度全建賞 日本道路公団


 洞爺湖(18:30)着(泊)

(1)札幌ドームは、4万人を超える観客を収容できる大規模全天候型ドーム。
 野球場とサッカー場の両立を可能にするために開発された、移動式サッカーフィールドは、天然芝のフィールドを空気圧によって上昇させ、車輪でクローズド・アリーナとオープン・アリーナの間を移動する世界初のシステムを採用している。

(2)美原バイパスは北海道縦貫自動車道江別東ICから国道12号、石狩川をまたぐ3.9kmの区間。国道12号には江別ICができ、北海道縦貫自動車道、国道12号との連結を強化する。
 また、石狩川には日本でも有数の綱斜張橋となる美原大橋(L=972m)も建設中

(3)・豊浜トンネル崩落事故:平成8年2月10日、一般国道229号豊浜トンネル(古平郡古平町沖町)の古平側坑口から約45m付近でトンネル上方の岩盤が崩落し、トンネル部約26m、巻き出し部約18mの計約44m区間が押し潰された。
 復旧方法については「豊浜トンネル復旧工法技術委員会」において、現道ルート案と山側迂回ルート案が提案され、防災面でも十分な安全性を確保するとともに、できるだけ短期間で復旧を終えることを基本に検討し、迂回ルート案で実施。
 崩落個所を山側に迂回するトンネルを掘削し、現豊浜トンネルと現セタカムイトンネルを接続する案で、豊浜トンネル古平側坑口から約285m余市側の地点で分岐し、セタカムイトンネル内に接続する延長1,260mのバイパストンネルを掘削、全長2,228mのトンネルとする。施工に当たっては、作業坑から掘削することにより通行規制の短縮を図ることとした。

(4)平成12年の有珠山噴火活動に伴う地殻変動により、道央自動車道では噴火口から約700m離れた虻田洞爺湖IC付近で、8mの水平移動と6mの隆起が観測され、トンネルや橋梁は多大な被害を受け、舗装路面、建物や道路情報板にも飛来した噴石による損壊があった。臨時火山情報が発表されてから、24時間体制で緊急点検、情報提供、関係機関と連携した情報収集、有珠山監視体制への協力、連絡調整を行った。
 地殻変動の影響を受けていることから、目視点検のほか、測量による線形の変状の把握、橋梁の杭のボーリング調査による損傷の把握、橋梁載荷試験による健全度の把握、切土のり面の傾斜計等による変状の把握、トンネル内覆工コンクリートや舗装の取り壊しによる支保工やインバートの損傷の把握などを行い、構造物ごとに復旧工法を検討した。
 復旧工事には、橋台やトンネル覆工を再施工する工事もあったが、厳冬期においても昼夜連続作業により進められ平成13年6月30日に全線の復旧工事が完成した。この道央自動車道の復旧工事完成は洞爺湖温泉街を始めとした被災地域の復興に大きく寄与している。


11月1日(金)

宿舎よりバスにて8:45出発、説明会場へ

《説明会》

(9:00〜10:00)町営洞爺湖文化センター 虻田郡虻田町洞爺湖温泉町 TEL 01427-5-4400

講 師

北海道開発局室蘭開発建設部有珠復旧事務所所長 渋谷  元

北海道室蘭土木現業所洞爺出張所主幹 中村 弘喜

  説明会終了後バスに乗車、現場(虻田町内)まで移動10分


 (5)板谷川災害関連緊急砂防工事・西山川災害復旧工事(下車見学)
   平成12年度全建賞 北海道室蘭土木現業所


→ (6)国道230号被災状況(一部下車見学)と復旧事業
   室蘭開発建設部

 昼食・昭和新山(12:00〜13:00)
   有珠郡壮瞥町


 白鳥大橋 
   平成2年度建設事業イメージアップ賞 
   室蘭開発建設部

 白鳥大橋記念館
   室蘭市祝津町(下車見学)


 (7)苫小牧港湾整備事業(下車見学)
   苫小牧市東港区弁天
   第4回21世紀の「人と建設技術」賞
   室蘭開発建設部

 新千歳空港(千歳市美々)(16:30)
   着後解散予定

 JR札幌駅(18:00頃)
   着後解散予定

(5)噴火災害の中で板谷川では、泥流による土砂災害防止が、西山川では泥流により発生した被害の拡大防止及び早期復旧が緊急課題とされた。しかし、火口を中心にした広い範囲が火山活動に伴う避難指示地区であり、立入禁止であったため、 有人による有効な対策工事が実施不可能であった。このため無人化施工により工事を実施した。これにより板谷川における4万m3の遊砂地工事、流出したコンクリート橋梁の破壊、除去、流路工内2万m3の堆積物掘削・搬出を可能にした。

(6)有珠山の噴火により国道230号は道路に噴火口や断層が発生するなど直接的な被災により寸断された。今なお、通行規制が敷かれていること、有珠山の火山活動に対する防災性などを考慮すると原形復旧は不可能な状況におかれている。
○国道230号復旧ルートの概要 【ルート選定時のポイント】
・有珠山の火山活動に関する防災性、国道としての幹線性、洞爺湖温泉地域をはじめ西胆振地域の早期復旧および地域への支援、避難路としての活用性、今回の噴火で被災しなかった北電送水トンネルより西側に坑口を設けた洞爺湖側の珍小島から虻田町字清水を結ぶ約4.6kmのルート。

(7)苫小牧港の開発は西港区、東港区を併せ港湾区域約14,000ha、海岸線約24kmに及び、背後には西部工業団地・東部地域という本道随一の大規模工業地帯が形成され、また多くの内貿定期航路が開設され道内の流通拠点ともなっている。特定重要港湾にも指定されており、本道経済はもとより日本経済の安定的発展にも大きな役割を果たしている。
 東港区には、石炭火力発電、石油備蓄、コールセンター等エネルギー関連、および自動車関連・機械・金属等の企業が進出している。平成7年8月に苫小牧東部地域基本計画が変更され、工業基地としての生産機能はもとより研究開発機能や居住・生活機能を備えた、「複合開発」を進めるに伴い、東港区の流通港化も認められ、今後、北の物流拠点としての発展が期待されている。


※上記日程は予定です。説明会の講師、現場研修の下車地点、時間等は変更となる場合があります。